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zoom RSS リトルバスターズ! 14話『だからぼくは君に手をのばす』

<<   作成日時 : 2013/01/13 14:28   >>

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どんなことも過ぎてしまえば急速に色褪せていく。
過去の記憶は伸ばした手にかき消される幻みたいにあやふやだ。


美魚は木の下で本を読んでいた。
それはいつのことだっただろうか。
理樹はだんだんと思い出せなくなっていた。




放課後。
理樹はクラスメイトの会話に耳を傾ける。
先日まで美魚のことをカゲナシと呼んでいた生徒が、美魚のことをかわいいと話していた。

美魚……いや、美鳥がやってきて理樹に話しかけてくる。
そんな彼女に、美魚はどこにいるのかと理樹は訊く。
ここへ連れ戻すため、他の者たちと違って彼女のことを忘れるわけにはいかない。しかし、記憶はすぐ曖昧になるものだと美鳥は言う。

「たとえば、覚えてる? 最後に会ったとき、美魚がどんな服を着てたか」

ハッとする。
確かに、なんとなくは思い浮かんでも細部までは思い出せない。

「じゃあね。美魚はどんなメガネをしてた?」

メガネ……。
それは確かかけていなかったはずだ。だってメガネっ娘あんま好きじゃないもん(´・ω・`)
でも小豆色のメガネをかけていると、美鳥は言う。そう言われたら……理樹は小豆色のメガネをかけていた美魚のことを思い出す。

「うーそ」

でもでも、それは美鳥のブラフ。美魚はメガネをかけてはいなかった。
理樹が思い出した光景は、彼の脳が生み出した偽物。言い直すならば…………妄想だ(`・ω・´)

「美魚のこと忘れちゃうまで、あと少しみたいね」

そう言って美鳥は去っていく。


理樹の記憶は、夕闇に覆われていく教室のように曖昧になっていた。
美魚はどんな女の子だったろうか。
考えれば考えるほど、理想の女の子の姿へと変わっていく……。それが回りまわって、挙句の果てに四つん這いでBLを求めるあの神様のようにすら思えてくる。それはそれで実はあながち間違いではないのかもしれないが……┌(┌^o^)┐


理樹はこの悩みを恭介に打ち明ける。
今自分がいるこの世界を不確かなものであると感じてきたのだと……。

恭介ならと思い、理樹は美鳥と話すように頼むが、恭介は理樹ほどに美魚のことを知っていないとしてその頼みをやんわりと断る。

「それにすまない。世界が不確かだというお前の感覚が、俺にはわからないんだ」

ならば仕方あるまい。
でも恭介にできることだってある。唯一のそれは、次のミッションを与えること。

「信じるな」

つまり。

「自分以外の言葉を信じるな。お前はお前を信じろ」

それが美魚のために繋がる。
理樹は強く頷き、美魚のことを決して忘れないと誓う。


忘れない。
忘れないということを忘れない。

『……誰を?』

危ない。もう少しで、忘れてはいけないことを忘れるところであった。
でも恭介の言葉が支えとなり、理樹の記憶を保っていた。

その記憶の一片。短歌コンクールに応募しようという恭介の提案を思い出す。
そして、そのコンクールに応募しようと言っていた美魚のことを。

理樹はすぐに行動に移す。
片づけにとりかかっているところを少し待ってもらい、短歌コンクールの作品を見せてもらうことに。
そして、そこで発見する。

『風に乗り 白い翼で 君と行く 青の狭間の 常夏の島』

理樹との話からヒントを得て詠んだ詩だ。
美魚は間違いなくいたのだ。
理樹はもう迷わない。

「君は他の誰でもない。西園美魚だ」

気付けば、近くに美鳥が立っていた。

「美魚に会いたいんだね?」
うむ(´・ω・`)

会ったら悲しくなるだけだと言う美鳥だが、迷いをなくした理樹には愚問だ。
ならば…というわけではないだろうが、美鳥は理樹に問いかける。
空気は全て透明なのにどうして空は青いのか。
水は透き通るほど澄んでいるのにどうして海は青いのか。……と。



理樹は海辺へとやってくる。
そこで、日傘をさした美魚と再会する。

美鳥が教えてくれたこの地に美魚を迎えに来た理樹。しかし、今は美鳥が美魚なのだと美魚は言う。そのように世界が構築されるのだと言うが、美魚はそれでいいのだろうか。そもそも美鳥はいったい何者なのか。
とことで、美魚は美鳥と初めて出会った幼い日のことを話し始める。


小さき頃から本を読んで想像の世界に心を馳せるのが好きだった美魚はある日、鏡の中の自分に語り掛ける。
答えを返してくれたその少女こそが、美鳥だった。
夢と現実が繋がり、それから毎日彼女と遊ぶことに夢中になっていった……

しかし、美鳥が見えるのは美魚だけだった。
虚空に語り掛ける様は親に心配され、美魚は治療を受けることになった。美鳥なんて子はいないのだと言い聞かされて、次第に美鳥と会う時間は少なくなっていった。
これまでは美鳥の日々な毎日だったが、美鳥がいない日々が当たり前になっていき、美魚は最終的に美鳥のことを忘れることになったのだった。

しかし、あの詩に出会い……
気を失ったのち、美魚は自分の大切な一部を失ったことに気づいたのだった。

それ以降、美魚は日傘を手放せなくなった。
自分が忘れてしまったから消えてしまったことを美鳥は恨んでいると感じたため、美魚はいつかやってくるであろう美鳥の代わりに自分が消える日を待っていたのだと言う。

「だって、本当に消えるべきなのは、私だったのですから」

美魚は理樹にお礼を言う。
自分を覚えてくれたことや、リトルバスターズのことで。
ならばこそ、美魚はこれからもその輪の中にいればいいのだが……。
美魚は誰でもない自分になって、空と海の間のあの場所を目指そうとしていた。

「さよなら。直枝さん。どうか私の入った棺の蓋を、閉じてください」

そう言って、美魚は理樹の伸ばした手も届かぬままに消えていってしまう……

理樹は涙を流す。
その涙と一緒に、美魚の記憶や過去の思い出が流れ出していってしまう。
理樹が忘れてしまえば、美魚は彼女が望んだとおりの永遠を手に入れる。でもそんな日常なんて……嫌やん(´・ω・`)

そんなところで、美鳥から電話がかかってくる。
まだ美鳥だと認識できる彼女は言う。

「泣いてないで、やるべきことがあるでしょ?」

美魚をこの世界に連れ戻す。その意志は美鳥も汲み取ってくれるのだ。
これから理樹がやろうとしていることの果てで美鳥がどうなってしまうのかは想像に易い。しかし……

「僕は西園さんのことを忘れなかった。だから美鳥。君がどうなっても今度は君のこと……忘れないよ。ずっと」
「ばいばい。理樹くん。お姉ちゃんをお願いね」

美魚としての存在を保つのは、妹である美鳥も望んだこと。
それを叶えるため、理樹は美魚を求めて海に入って行く。

美魚は自分の命をちっぽけだと言っていた。この世界から消えても誰の記憶にも残らないと。
理樹も同じだった。消えてしまいたいと思っていたあの頃……恭介が理樹の手をとってくれたのだ。
だから今度は、理樹が美魚に手を伸ばす。恭介がしてくれたように。

『けやきの影にひっそり座っていた女の子。白い紙飛行機に夢を乗せていた……。そんな女の子を、この世界から消しちゃいけないんだ!』


青の中に漂う白鳥。
理樹は彼女に手を伸ばす。

「君が望むまでもなく、僕らは孤独なんだ! 人の心なんてわからない! だからこそ触れ合って、わかりあおうとするんだよ! 僕らは誰かとともに在ることで、自分自身を知るんだ!」

リトルバスターズの皆と触れ合うことで、西園美魚になるのだ。

「そう。それがお姉ちゃんが、本当に欲しかったものなんだよ」
「美鳥……」
「お姉ちゃん。私を思い出してくれてありがとう。お姉ちゃんは人と触れ合ったとき、本当の西園美魚になれる。私は満たされて、世界に溶けるの。二人は、一つになるんだよ。これからはずっと、一緒だよ。ずーっと――」





砂浜で理樹は目覚める。
その傍らには、影のある美魚がいた。

「美鳥……。これからは……一緒……」

涙を流して影を撫でる美魚。
そこにはもう憂いなんてない。

「この世界に……生きています。――生きています」
あらかわいい(´・ω・`)

美魚はいるべき場所へと戻ってくる。
そして、リトルバスターズの皆が彼女を迎えてくれる。


それから。
甲子園を目指して皆で野球の練習をし、そしてあのけやきの木の下で一緒に食事をする。

日傘は部屋にひっそりと。その役目を終えて隠居していた。
それは美鳥がいたことの証し……かな(´・ω・`)




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