アマガミSS 08話“棚町薫編 最終章『シンテン』”

梅原のクリスマスデートプランを聞かされる純一は、相手がいないことを指摘。
ともなれば、相手がいるであろう純一はどうなのかとことで、梅原は薫とどうなのかを純一に問う。

薫も同じように、田中さんから純一に関する話を持ちかけられていた。
せっかくのビッグイベントが控えているのだから、誘わにゃ損といったところだもの。

「クリスマスか……」
「もうすぐだね」



放課後。
純一と二人でいた梅原は、田中さんと目配せする。すると突然、紙で指を切ってしまったとことで絆創膏を純一に要求する。絆創膏がないと死ぬと言う梅原に圧され、純一は保健室へと向かうことに。それと入れ替わりで田中さんが教室に入ってきて梅原とタッチ。作戦が順調であることに笑みを見せる。

「あら楽しそうね。何かおもしろいことでもあったの？」

企みがうまくいっているのだから、それはさぞおもしろいことだろう。それも、大切な友人のためのことでもあるのだから。
向こうは向こうで、こちらはこちらでと言わんばかりに、梅原は田中さんの肩に手を置く。

しかし……
「調子に乗らないでね」
と、田中さんはその手をぺちり。

「さて、縫い物縫い物」
何だかんだで素敵な時間を過ごしているようで。



保健室。
そこに訪れた純一を、薫が出迎える。

「はいは～い。保健室へようこそ～。げ！」

田中さんかと思いきや純一であったことに驚きを隠せない薫。
バイトの制服に身を包む薫から絆創膏を受け取り事情を訊くと、田中さんにスカートの裾がほつれてると指摘され直してもらってる最中なのだという。ジャージはなかったが、その代わりに洗濯したばかりのバイトの制服があったとことでそれを着ているとこと。

梅原のところに戻る前に、純一は意を決して薫に訊く。

「薫はイブに予定とかあったりする？」
「あるわよ」

あっさりと返ってきたその返事に、純一は面食らう。もちろん気落ちするところであったが、薫の予定というのは純一にも大いに関係があった。

「今更何言ってんの。あんたとデートするに決まってるでしょ」
あらま。

「いつになっても誘ってこないから、勝手に予定いれておいたわよ。問題ある？」
あるわけない。

イブに薫とデートの約束をした純一は、保健室の外に出てから思ふ。

『それにしても、保健室でファミレスの制服ってのも新鮮だったなぁ。ラッキー』

ニヤニヤしていたところで保健室の扉が開き、緩んだ顔を見られてしまう。律儀に保健室前で素敵なこと考えてたからに……



夜。
クリスマスは何をするにもお金がかかる。美也によると、普通の料金の２割増しとことで、純一はイブのデートに不安を抱き始める。

「ま、にぃににはあんまり関係ないんじゃないの～」

美也にそう言われ、反論しようとした純一。しかし、それよりも嬉しさの方が勝り、とても変態な人へとなってしまう。

「どうしたのにぃに。大丈夫！？　もしかして、さっき食べたまんま肉まんが～！」
何でもかんでもまんま肉まんのせいにしてはいけません！


薫はイブのデートに着ていく服を選んでいた。

「服も大事だけど――――勝負パンツ、とか？」
いやいや。

行くべきところはもう決まっているのだから、そこまで考える必要はないはず……




クリスマスイブ当日。

輝日東高等学校
創設祭

それが間近に迫る中、準備は上々。

美也と紗江は、クリスマスパーティーに来れない逢に早めのプレゼントを渡していた。
素敵ね＾＾

「私もクリスマスパーティー行きたかったな」

そう言う逢に、美也は明日もパーティーをやることを提案する。
素敵ね＾＾


梨穂子はお茶会のチラシ配りを任されていた。
トナカイの被り物を使えば注目度アップ間違い無しだろう。



薫のことだから少しは遅れるだろうという覚悟のもとで待ち合わせ場所で待っていた純一。しかし、30分待っても薫は現れず、純一の脳裏には２年前の出来事がよぎる。
その悪夢はなんとか避けられたようで、薫が急いで待ち合わせ場所へと現れる。

「ごめん。ちょっと気合入れすぎちゃって」
気合十分ですね。

ちょっぴりご機嫌ななめの純一だが、それは薫に対して怒ってるからではない。

「心配してたんだ。来ないかと思って」

そう真剣に言う純一だが、薫はきっぱりと否定する。

「あたしがあんたの嫌がることを、するわけないでしょ」

大事な初デート。
楽しくいかなきゃ損。

とことで、純一はいつもの調子を取り戻す。


二人が向かった先はポートタワー。

「それじゃ早速タワーにのぼってみる？」
そう提案する薫だが、公園もあるとのことで純一は散歩を提案する。
楽しみは後にとっておかないとだものね。ふへへ。

二人は海辺を歩き、思い出を振り返る。
「梅原君に追いかけられて、焦ったあんたが飛び込んだ先が女子トイレだったりとか、授業中にうたた寝してて、思いっきり机に顔ぶつけて鼻血を出したこととか」

素敵な思い出がたっぷり。それらを存分に語ったところで、いざタワーへ。
やはりと言うべきか、純一は高い所が苦手なのか……



輝日東高校創設祭。
森島先輩はミスサンタコンテストで優勝した子と一騎打ちをすることとなり、サンタコスで登場。

「それはちょっと反則なんじゃないの…？　いろんな意味で」
同意。



高所恐怖症であることを指摘された純一は、ガラスの床で薫に試される。
純一的にはアウトなところであったが、薫に手をとってもらい少し落ち着く。そんなところで雪が降り始める。

「ホワイトクリスマスか」

それだけでももちろん素敵だが、それを見下ろすということはめったになくてとっても素敵なもの。

「こうやって高い所から見てるとさぁ、この町ってすごく小さいと思わない？」
高ければ高いほど、町は小さく見えるものね。

「でも、あたしはここで生まれて、ここで育って――――ここで……恋をしたんだよね」

それは純一も同じであろう。

悪友、相棒、腐れ縁。
今までの二人はそういった言葉で表わせたものの、今はそういうわけにはいかない。

「長い時間をかけて、一つ一つ思い出を積み重ねたから、この想いに行き着いたんだと思う」

薫は純一に対して、今になって気付いた自分の想いを伝えようとする。

「私はね、あんたの悪いとこ100個は言える。でもね……いいとこは、101個言える」
とことで、薫は真っ直ぐに自分の想いを伝える。

「純一。あたし、あんたのことが好き」

薫から素敵な言葉を受けた純一は、薫の手をとり、同じように自身の想いを伝える。

「こんな僕でいいなら、ずっと傍にいるよ。ずっとはっきりしないままだったけど、今は自信をもって言える。僕はいつでも薫と一緒にいたいって。一緒にいていいかな？」
「……それじゃ一言足りない」
とことで、改めて。

「僕も……僕も薫が好きだ」

お互いの気持ちを確認し合い、二人は素敵なイブを過ごす――――

夜遅く。
薫は家に帰るバスがないとことで、純一の部屋に来ることに。

両親はいないが美也がいるとことで慎重に部屋に入るも、美也がやってきてしまう。
薫にはとっさに隠れてもらったものの、既に声を聞かれていた。

「隠しても美也にはわかるよ。クリスマスに一人で寂しいからってお宝ビデオを…」

助かった。しかし敗北感を味わったところで、美也は去っていく。

薫が隠れていたのは押入れ。そこは純一のとっておきの場所であるため、星がついていた。変だが、何だか素敵なものだ。


もう寝なければならないとことで、二人は同じベッドで寝ることに。

「星よりもいいもの見せてあげるからさ」

その冗談な誘惑に負けたわけではないが、同じベッドで寝るのは確か。
純一は自分を落ち着かせようと、一緒に寝ているのは美也だと思いこもうとする。

しかし、無理。

ちょっぴり薫の寝顔を覗こうとするも、それがばれて薫にキスされる。
あろうことか薫はそのまま寝てしまうという、何とも言えぬ状況に。
それにしても、なんと幸せな寝顔か……



「ねえ。あたしたちの関係も一歩進んだことだし、もっと楽しいことが、いっぱい待ってるよね！」
「そうだな」

～fin～

アマガミSS 3 棚町 薫 上巻 (Blu-ray 初回限定生産)
ポニーキャニオン
2010-11-17


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Comments

[影]

終わり方が絶妙でしたね(≧∇≦)俺的には好きな終わり方でした＾＾なんというか・・・ちょっと《とらドラ！》の終わり方に似てるような・・・？しかし・・最後のベットシーンはちょっと危なかった(笑)

[本隆侍照久]

＞影さん

私的には駆け足な終わりになってしまった印象ですね。今回は都合上放送できなかった部分があるとことで、それが余計にそういった部分に繋がってしまったかと思いますが。
ベッドシーンは凄かったですねw 変態紳士もですが、それに匹敵する女性陣の活躍が素晴らしいですね。これからのヒロインにも期待です＾＾