けいおん！！ #24『卒業式！』

唯の提案で一緒に登校することになった４人。
しかし、時間になっても唯はやってこず、メールをしてみても『鮭に痛てて』という意味不明な返答が返ってくるのみ。

「それ、先に行っててじゃない？」

恐らくそう。正確に打てないほど、慌てて準備をしているのだろう。
電話に出る暇もないようだが、今日は最後の一日。先に行かずギリギリまで待つことにする。

すると、しばらくして唯が現れる。

待っていてくれた皆に感動するとともに、申し訳なさでうるうるの唯。
早起きはしたもののギー太を触っていて遅くなってしまったのだという。
とことで、無事４人集まったところで早速学校へ登校することに。


４人で走って登校し、なんとか学校に辿り着く。

３年生を送りだすため、２年の梓、憂、純も卒業生につける花を受け取り、教室から会場へと向かっていた。その途中で、慌てて教室へと向かう軽音部４人を発見。
こんな日までギリギリの行動というのは、さすが軽音部と言うべきところか。実にらしいところ。
そんな４人の様子を見送りながら歩く梓は……

「あだっ！」

壁に頭をぶつけてしまう。
これは仕方がない。だって梓も軽音部なのだから。



若干遅れながらもなんとか教室に辿り着いた唯たち４人。しかし、せっかくの卒業式なのに、朝転んでしまったという唯のタイツの膝には穴が空いてしまっていた。
困ったところであったが、和が憂から替えのタイツを預かってるとことで事なきを得る。準備良すぎて怖いわw

唯が和と共に着替えに行ってる間に、律はさわちゃん先生への寄せ書きを受け取る。４人はどんなことを書くのかな……？


卒業式に額に傷を負ってしまった梓。

「いやぁ、無事に終わるといいねぇ、卒業式」

ホント無事に終わって欲しい>_<


着替え終えた唯も無事合流し、在校生から花をつけてもらう。
梓も卒業していく上級生に花をつけたところで、同じく卒業していく軽音部４人を発見する。

何ともいえぬ感慨深さ。
しかし、クライマックスにはまだ早い。

梓にも憂や純といった素敵な友達がいる。それはとっても素敵なもの。


さわちゃんへの寄せ書き。それを最後に書くのは唯になる。
さわちゃんに知られるわけにはいかないため、それを隠しながら挙動不審に会場へと入っていく。

しかし、会場内ではそれをどうすべきかというところ。結局は唯の懐に隠しておくことになったが、持ってきたのが間違いだったろうな……

それはともかくとして、卒業式が行われる講堂はいつもと雰囲気が異なっていた。

「卒業式……なんだねぇ……」
改めてそれを実感する。



卒業式が始まる。
学校長からの式辞で起立、着席がおこなわれる。その際、クラスの皆が気になるのは唯の様子。懐に寄せ書きを隠し持ってるから皆は気にしているわけだが、その様子にさわちゃん先生も気付き、唯が何かを隠し持ってると察する。
お菓子、ギター、トンちゃん。いくつかの可能性が考えられるところだが、さすがにそれらは無理のあるところだろう。

澪がふとさわちゃん先生の方を見ると、唯のことを物凄く気にしていることがすぐにわかった。とことで、澪は伝言でさわちゃん先生が心配していることを唯に伝えようとする。
紬や律を通して伝えられたその伝言は、確かに唯のもとへと届く。
しかし、伝言は得てして正確には伝えられないもので、唯に伝わる頃には『さわ子先生が失敗している』と伝わっていた。

唯としても実に気になるところだろうw


和の答辞等もある中、唯は無事に寄せ書きを守り抜くことに成功する。

講堂での式が終わり、唯は伝言の意図を澪に訊く。

「澪ちゃん、さわちゃんの失敗って何？」
「え？ 私はさわ子先生が心配してるって……」
もちろん、澪はちゃんとそう伝えた。

「私のところまでは心配だったよ？」
少なくとも紬には正確に伝わっているし、次の者にも正確に伝えたであろう。

「まあいいじゃん！」
「間違えたのお前か」
とことで、やはりと言うべきか律から誤って伝わったようでw

ともかく、唯は寄せ書きにさわちゃんへのメッセージを書くことに。

「さわちゃん、お幸せに、と……」
結婚式じゃないんだからw

そんなところで、さわちゃんがやってくる。
いったん教室に戻るよう注意されたとこだが、危ういところだった。
さわちゃん先生は唯が隠していたものについて言及してくるも、答えるわけにはいかない。ともかく、教室へと向かう。



教室。
無事卒業証書も受け取り、卒業式における最低限のことは終えることとなる。

「それでは……皆さんの高校生としての生活は、以上をもって終了となります」

当たり前のことだが、さわちゃん先生の言う通り。
この時間は二度と戻ってこない。

「私にとっては初めて受け持った担任クラスでしたが、みんな元気でこの日を迎えることができて良かったです」

さわちゃん先生はクラス名簿に触れながら、感慨深げに皆に言葉をかける。

「卒業してもみんな…………元気でね」
このクラスにおける活動は以上。

「じゃあ……解散」

しかし、まだやり残していることがある。
生徒たちから先生へ渡すものがあるとことで、今それを所持している唯からさわちゃん先生へ、寄せ書きが贈呈される。

「山中先生。お世話になりました！」

式の間に唯の懐で温められたそれが、さわちゃん先生のもとへと渡る。
こういったものは教師冥利に尽きるものだろう。

「私…私こそ、本当にありがとう。初めての担任がこのクラスで良かった。卒業してもまた、遊びに来てね」

そしてさわちゃん先生は、彼女らしいノリで皆に言う。

「お前らが来るのを、待ってるぜぇ！」

皆は若干引き気味になるものの、想いは伝わった。
とっても素敵なクラスだね＾＾



梓は目の前で純に呼び掛けられても微動だにしない。

かなり重症に感じられる。

純はジャズ研に向かい、憂は唯の卒業をお祝いするために帰って支度をすると言う。

「お祝い……か……」

複雑な感情を抱くところだろう。
卒業は確かにめでたいことだが、梓にとっては寂しさが勝っていた。しかし、それは憂だって同じ。

「いつもいつも、お姉ちゃんはちょっとだけ私の先を行っちゃう。お姉ちゃんだから仕方ないけど……」

憂は今まで、今回と同じ感情を抱いてきた。しかしその度に、己の寂しい想いを封じ、大好きな唯のために祝ってきた。
そんな彼女を前にし、梓もちゃんとお祝いすることを決心する。寂しい思いがあれど、祝いたいという思いがあることもまた事実なのだから。



人気の軽音部４人は、写真撮影を頼まれる。
その内の一人は、同じ大学に行く彼女たちに、これからも音楽を続けるよう頼む。

「学園祭とか、すごく……おもしろかった！」
『おもしろかった！？』
『かっこいいとかうまいとかじゃなくて！？』

それが桜高軽音部の魅力＾＾



卒業式が終わり、皆それぞれ行くべき場所へと向かう。

生徒会室へ寄っていくという和と別れることになった軽音部。その際、唯は和に声をかける。

「今日、帰れたら一緒に帰ろう」

小さい頃から今の今まで、唯は和に支えられてここまでやってきた。「そうなんだ。じゃあ私、生徒会行くね」なんて素っ気なく言われることがあっても、これまでずっと同じ学校で過ごしてきた。
その道が別れることになった最後に、二人が一緒に下校する。そんな光景、とっても素敵＾＾


さわちゃん先生は皆がいなくなった教室を訪れる。
もう誰の席でもない机に触れ、黒板の方を振り返る。
すると、『卒業おめでとう!!』と書かれていだけのそこに、皆からのささやかなメッセージや可愛い絵が残されていた。

「消せないじゃない……」

皆の想いは、きっとさわちゃん先生の心の中にいつまでも残り続けるだろう。



軽音部。
４人のいる部室へ、梓がやってくる。

これからのことを心配する律たちだが、梓は大丈夫だと言う。皆が築いた軽音部を絶対廃部にはしないと。皆が心配しているのはきっと梓自身のことだろうに……

梓は、皆一人一人に宛てた手紙を手渡す。
この場で手紙を読む皆に、梓は嬉し恥ずかし。それでも皆の卒業を素直に祝おうとする。

「先輩方、ご卒業おめでと――」

祝おう。
その一心でいた梓であったが、皆の荷物の傍らにある卒業証書の入った筒を目にし、梓の言葉は止まる。

「……卒業しないでください」

梓は、素直な想いを伝える。

「もう部室片づけなくても、お茶ばっかり飲んでても叱らないから……卒業、しないでよ……」

梓は目にいっぱいの涙を浮かべる。
そしてついに、泣き崩れてしまう。

梓を泣きやませようとした際に、梓の額の怪我に気付いた唯は、そこに絆創膏を貼ってやる。
泣かないつもりだったという梓はなおも強がり、ちゃんと軽音部を続けると言う。
そんな梓に、唯は自分たちが１年の頃の写真を与える。そして、花びら５枚の素敵な花も。

「私たちみたいだね、あずにゃん」
とっても素敵＾＾

でも、唯ばかりにいいところを与えはしない。

「梓。聴いてほしい曲があるんだ」

とことで、梓のために作ったという曲を４人は披露することになる。


ねえ。思い出の欠片に
名前をつけて保存するなら
宝物がぴったりだね

そう。心の容量が
いっぱいになるくらいに過ごしたね
トキメキ色の毎日

馴染んだ制服と上履き
ホワイトボードの落書き

明日の入り口に
置いてかなくちゃいけないのかな

でもね会えたよ素敵な天使に

卒業は終わりじゃない
これからも仲間だから

一緒の写真たち
お揃のキーホルダー

いつまでも輝いてる
ずっとその笑顔ありがとう

駅のホーム
河原の道
離れてても同じ空見上げて
ユニゾンで歌おう

でもね会えたよ素敵な天使に

卒業は終わりじゃない
これからも仲間だから

大好きって言うなら
大大好きって返すよ

忘れ物もうないよね
ずっと永遠に一緒だよ――――

５人の絆を再確認した素敵な一曲。
その演奏が終わり、梓は心の底から拍手を送る。

「あんまりうまくないですね」

だとしても、間違いなく梓の心に想いは届いた。

梓も加えてアンコールをおこなうところでさわちゃん先生と和がやってきて、その二人に５人揃っての演奏を聴かせる――――

おしまい☆

TVアニメ「けいおん!!」オリジナルサウンドトラック K-ON!! ORIGINAL SOUND TRACK Vol.2
ポニーキャニオン
2010-10-06
TVサントラ


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Comments

[影]

良い終わり方だった(。TωT。)

この24話は実は京アニさんが
凄く丁寧に描いていました！
なんでもさわちゃんへの色紙(?)も何倍かにして
見るとちゃんとクラス全員でしかもその生徒に合ったセリフを書いていて凄く細かいな～。と思いました＾＾

あずにゃんが強がって手紙を渡してる所から少し涙が出てきました(。TωT。)
凄く暖かく良かったです♪

最後はあずにゃんが一人部室で演奏していて唯以外の、HTTメンバーが来て遊んでいるところで、唯は階段で｢新入部員？｣と言い新入部員は「はい！HTTのライブが感動して、それで入部したいです！」と言い、隣のさわちゃんが
「今日、届けを出すのよ」と言い唯が

「ようこそ！けいおん部へ！」

――――――おわり！――――

こう考えていましたw

[本隆侍照久]

＞影さん

けいおん！は京アニであって良かったと思える世界ですね。色紙に皆のメッセージがちゃんと載ってることや、クラスメート一人一人にまで名前等の設定が用意されているなど、作りが非常に細かくてそういった面でも楽しめるんですよね。

またけいおん！を深く愛する人も多く、最終回の予想等もけっこう多くの方がしていたように感じます。
結局、最後の最後まで素敵な軽音部らしさを発揮して終わりました。季節が移ろいゆく中で変わらぬものもある。それを感じさせてくれるとても素敵な最終回で非常に良かったですね＾＾

[にゃむばなな]

唯・澪・率・紬には涙を流させず、梓やさわちゃん先生に涙を流させるこの京都アニメーションさんの演出。
これに私も号泣させられましたよ。
あの「天使にふれたよ！」には「けいおん！」と「けいおん!!」の全てが詰まっているような気がしましたね。

[本隆侍照久]

＞にゃむばななさん

唯・澪・律・紬の４人はラストライブで涙し、卒業では梓が涙する。どちらにおいても私は涙しました。この世界では京アニの凄さを再認識させられましたね。
「天使にふれたよ！」はHTTの想いが詰まった最高の一曲ですね。フルだとどんな歌詞になるのかもまた楽しみです＾＾
あと残りわずかですが、番外編も楽しみたいですね＾＾