ヨスガノソラ 01話『ハルカナキオク』

とある兄妹が電車に乗っていた。
他に乗客の見られないそれで二人が辿り着いたのは、これまた人が全然いない田舎町。

歩いて近くにあるスーパーへと向かう二人であったが、妹の春日野穹はもう歩けないとわがままを言う。そんな彼女の背中を押してやる兄の悠。結局はそれを断り歩くこととなった穹。これがこの兄妹のごくありふれた風景か。

悠にメールが届く。
とっとと来てという用件のそれは、少し先を歩く穹からのもの。
まったくもう……


二人の傍を通り過ぎた高級車には、素敵なお嬢様とメイドさんが乗っていた。
田舎も捨てたものじゃないんですよ。


「これが大きなスーパー？」

二人は大きなスーパーへと辿り着く。
大きなスーパーと言うより、スーパー大木奈だけどw

スーパーでは大量の買い物をする巫女さんが。
田舎も捨てたものじゃry

「ハルくん……？」

スーパーで買い物をする悠を見て、巫女さんは頬を赤らめる。
彼女は悠のことを知っているようだが、用事があるようでどこかへと向かっていく。


買い物を終えた悠と穹は、穹専用の荷台がある自転車を使って先を急ぐ。

目的地に行く前に学校の下見。そこで危うく女生徒にぶつかりそうになる。

運命的とも感じられる二人の出逢いであったが、そこに穹がいることもお忘れなくw


次に見に来たのは神社。
そこは、昔二人で夏祭りに来た思い出がある。

「また一緒に行こうよ。浴衣着てさ」
口には出さないものの、それは穹にとって素敵な提案なのだろう。


気付けば夜。
二人は家へと到着する。
４年ぶりにやってきたそこは、ネットの環境も整っていない。それは非常に厳しい……！

ここへ到着したらまず、悠は隣の家へと挨拶に行く。
春日野兄妹がこの地へと戻ってきたのは、両親が突然の事故で亡くなったため。それを知っているお隣さんの家に、とある女生徒が帰宅する。

「ハ、ハルちゃん！？」
お隣さんだっただけに、彼女もまた悠のことを知っている。



翌日。
悠は早速この町の学校へと転入する。

昨日ぶつかりそうになった生徒は委員長。彼女だけではなく、高級車に乗っていたお嬢様も。

「あっきらっだYO！」

ノリのいい巫女さんだっている。
さすがは田舎。世間が狭い。


穹は学校には行かず、子供のころに悠とここで過ごした時のことを思い出していた。
悠に驚かされてびっくりした穹は、危険っぽい薬品の置かれた棚へとぶつかってしまう。棚からビンが落ちてくるものも、間一髪で悠がキャッチ。まったくもって素敵な兄だ。

穹はそんな素敵な悠とキスをする。ってええ！？w
二人の関係はかなり複雑なものなのか……



夜。
学校での話をする悠だが、穹はその話に出てくる女生徒に嫉妬しているよう。
悠が話すのは、天然ぽいという天女目瑛と、そんな彼女の姉的存在であるお嬢様の渚一葉。
なんだかエロさも見せる彼女たちの話をしていると、穹は不機嫌になりもう寝ようとする。

「ゆっくりでいいから、ここで頑張っていこう。僕たちは、二人きりなんだから」

それが現実。
楽しそうな様子を見せていても、悠が頼れる存在は少ない。彼は穹にも元気に過ごしてもらいたいと思っているのであろうが……



学校。
委員長の倉永梢は、悠と一緒にいた子のことを思い切って訊く。
双子の妹と聞いて梢は一安心。恋する乙女ですなぁw

しかしはしゃぎすぎは禁物。梢は悠の隣人・依媛奈緒とぶつかってしまう。

「腐れ縁のお姉さんってとこかな」

梢たちと同様に悠のことを異性として意識していることが感じられる奈緒だが、無理に悠から遠ざかろうとしている様子も感じられる。
そんな彼女もまた、悠とは幼い頃の思い出がある。
現在だけでなく、幼い頃からたくさんフラグを立ててるようで、悠はさすが抜かりがないといったところだ。

悠の帰りが遅いとことで、穹は少し外へ出て様子をみることに。
すると、二人乗りで奈緒を送る悠を発見する。奈緒が自転車で倒れ、代わりに悠が運転してここまでやってきたのだが、そんな事情は関係ない。自分以外の相手と二人乗りをしていたという事実は、穹にとってショックなことであっただろう。


帰宅した悠を、穹は寂しそうに迎える。

「いっぱいメールしたのに」

今どこ
あとどれくらい？
遅い！！
早く返事して！

家に忘れた携帯には、穹からのたくさんのメッセージが届いていた。

「逃げたかと思った」

穹にとって悠しかいないのだから、とても不安だったのだろう……



夜中。
雷が鳴り響く中、穹は悠のもとへ夜這い(？)にやってくる――――

タイトル未定
キングレコード
2010-10-27
eufonius


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