なんて、楽しい気分にはなれないだろう公麿は。アントレは週一回、ディールという名の取引に参加しなければならない。その勝負に負ければ、ここでは終わりなのだから。
そんな公麿だが、ここへ来て早速勝負をしなければならなくなる。
とことで、カードの表面をなぞりアセットを呼ぶ。すると、真朱という少女が出てくる。
「あんた同様新人なんでよろしく」
いやに無愛想だぞ(´・ω・`)
ともかく、戦いが始まる。
勝手がわからない公麿は、真朱に守ってもらうことで瞬殺は免れる。しかし、彼は状況を全然理解していないし理解しようともしていなかった。
関係ないからやめようと言うが、公麿はもう充分関わってしまっている。今さら逃げることなどできないというのに。
その間にも戦闘は進む。
公麿の側は真朱だけが戦っているという酷な状況だがなんとか相手から逃げ、回復に時間を充ててる間に作戦を練る。
公麿の場合はそれ以前の問題になるが。
「教えてくれよ。戦い方を」
ここから本番。というところで敵に見つかってしまう。
真朱が見動きを封じられトドメを刺されようとしたところで、
「公麿! 投資して! カードをスラッシュ!」
真朱の指示通りに。
「メゾフレーション。1000万!」
1000万欲しいなぁ(´・ω・`)
その投資額に対応した力を、真朱は発揮する。
しかしながら、この戦いを見ていたベテラン勢の驚きや言葉から察するに、予想以上の威力を発揮したところか。
「我ながらスッゲー!」
本人も驚いてるし(´・ω・`)
公麿は見事勝利とことになり、1259だった値は3359に。
そして疲れそのままに寝てしまう。
何も知らずにいきなりディールさせられた者が勝ったのは壮一郎以来だという。
その時の彼もまた、アセットであるQを助けようとした。
「あいつが、俺のようになると言いたいのか、Q」
さてどうなることやら。
公麿は目覚める。
そこはいつもと変わらぬ部屋だが、
「夢ではございませんよ」
怖ぇよw
公麿は現実に戻ることができたが、一週間後またディールをおこなわなければならない。キツイ生活が続く。
ミダスカードを通してアセットとの会話もできるとのことで、公麿は真朱に話しかけてみる。
真朱のことを心配する公麿の考えは、人間にしてみれば普通のもの。しかし、人とアセットとの関係を考えれば彼は特殊な存在になるか。
また何かあったら呼ぶようにとのことで、今回の会話は簡単に終える。
「はぁ…。何故か緊張すんなぁ」
「まぁそういう次第でございます」
まだいたのかw
とことで、公麿はどうしたらやめられるのかを真坂木に問う。
「破産すれば金融街からは追放されます」
しかし、それはこちらの世界で過酷になるということ。続けるしか選択肢は残されていないか。
公麿はミダスカードに入っている金額を確認してみる。
「3350万円!?」
少し分けてほしい(´・ω・`)
公麿は羽奈日に訊く。
「1000万あったら何に使う?」
「貯金」
ですよねー(´・ω・`)
バイト。
買い物をする女子高生は、レジで一枚の紙切れを出す。1000円札であるはずのそれだが、公麿には黒い紙切れに見えていた。
普通の1000円札に見えるものもあるが、そうでないものもある。それは黒いものが金融街で出回っていたものであるから。
元々こちらの世界に出回っていたのだが、公麿がアントレになったことでそう見えるようになったわけか。
次のバイト先でも当然同じ。
おつりを返すのにそれを避けた公麿だが、それがきっかけで客とトラブルに陥る。そんなところで別の客がやってくる。
「これでどうだ?」
その男は10000円札を1枚差し出し、騒いでいる客を出て行かせようとする。
それでもまだ出て行こうとはしなかったため、4枚増やしてトラブル回避。
「お前の面を見なくて済むなら、これくらいは安い」
もう面見せませんから私に(ry
トラブル回避に貢献してくれた男性に、公麿はコーヒーを1本差し出す。
「最近ちょっと、余裕あるんで。だから」
それで缶コーヒー1本です(´・ω・`)
遅くまでのバイトは大変だろうと気遣う男であったが、公麿はこの生活に慣れたため問題ない。しかし……
「黒い金には慣れないか?」
何奴か。というとこだが、彼は金融街に関する貴重な情報源となる。
黒いお金はミダスマネーといい、ミダス銀行が発行している紙幣だという。それを使ったところで何が起こるわけではないと。
未来を担保にしての金稼ぎ。それにより、この男・壮一郎は大金を使う人となっている。
「うまくいけば君もそうなれる」
壮一郎はそう言うが、公麿はそれを望まない。あくまで普通を望む。
しかし、それは勝負から逃げているのだと指摘される。
「負けるのが嫌なだけじゃないのか? 君の父親のように」
壮一郎は公麿のことを調べてある。
その情報をうまく使い、彼を誘う。
「俺の名は三國壮一郎。君にその気があれば、力になれるかもしれない」
その誘いの意図は何なのか。
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