「また一緒におやつ食べようね」
そう言い去っていくシロだが、その時はもう二度と来ないだろう。
丸太は恐らく今日死刑になるのだから。
昨日のレースは凄まじかった。
それは羊も感じていた。
あの難易度は丸太がレースに出たから。それの示す意味はいったい……
丸太は美々のお父さん宛に遺書を書く。
美々やヤマカツを殺したのは自分ではないと書くものの、それが信じられることはあるのだろうか……
丸太は今日死ぬことになる。自らが書いた“死”の文字を見て彼はそれを意識してしまい、やはり死にたくないという思いを抱く。
そんなところで、羊がやってくる。彼は同室だったようで、丸太にキャンディを差し出す。
「僕が君にぶつかったせいでなくなってしまったものだからね。責任とらなくちゃと思って、なんとか手に入れたんだ。是非受け取ってよ」
羊くん……(*´Д`)
しかしそれを手に入れた出所は恐らく丸太なのだろう。それで命の恩人扱いになるとは……まあ実際、彼はそれなりの怪我を負ったのだから妥当なところか。
羊が丸太に絡もうとするのは、プロモーターである玉木から丸太の監視を頼まれていたから。そこに玉木のどんな意図があるのか、羊自身は理解していなかった。
玉木のもとに連絡が入り、レチッドエッグが脱走したことが知らされる。
彼はすぐに現場へと赴き、すぐにシステムを復帰させるよう指示を出す。
「レチッドエッグが笑う前にな……」
丸太は羊にアイスをおごってもらう。
それを食べて思い出すのは、美々とヤマカツとで過ごしたあの夏の日。あの幸せな日々……。丸太とヤマカツとでお金を出し合っても足りず、美々に買ってもらったという大切な思い出。
そんな過去を思い出しているところで、丸太たちのいる広場にあの赤い男が現れる。
そいつはまたも圧倒的な力を行使し、次々と受刑者を殺していく。
またあの悲劇が繰り返される。そのことに我慢ならない丸太はあの力…罪の枝を発動する。
「絶対に……許さない…!」
丸太は怒りを込めて血の塊をレチッドエッグにぶつける。
しかし、ほぼノーダメージ。男はそのままこの場を後にする。
羊は自分が巻き込まれた事の重大さに気付く。
もらったCPでは安すぎる仕事。しかしもう手遅れか。
丸太は目覚める。
そこはベッドで、傍らにはおやつを食べているシロがいた。
丸太は赤い男が刑務所にいたことを思い出し、その男を見た周りの者たちの話を聞く。彼らによると、何年か前に赤い男のような能力を使っていた男がいたのだという。
そいつはG棟という場所に閉じ込められている。それを聞き、丸太の目的はより明確なものとなる。
「……ズッパシ」
G棟……ではなく、Gカップのマキナは動き出す。
中庭で起きたテロについて、詳細は語られることはない。しかし、それを怪しく思った彼女は、重要参考人として丸太に話を聞こうということに決める。
コードをオールレッドにし、丸太を確保することに。
「化物のお守なんてできるか。いったいなんなんだ、あいつらは」
羊は玉木に訊く。
一方はレチッドエッグ。そしてもう一方の丸太は、本当のデッドマンワンダーランドへの招待客。それの示す意味とはいったい……
丸太はG棟へと向かうが、その最中に出頭を要請される。
最高レベルのセキュリティが発動され、彼の行く手は塞がれる。羊はそんな丸太と合流し、彼がG棟へと向かおうとしていることを知る。
丸太はそこにいるであろう赤い男に友人を皆殺されたのだからG棟へと向かっていた。しかし……
「そんなのないよ」
羊の言うとおり。
ここの監房棟はA~F棟の六区画しかないのだから。
しかし、シロにはG棟に覚えがあった。
「でも教えてあげない」
シロは何故かふくれっ面。
そんなところで、セキュリティロボットがやってくる。
それでもシロは、教えない。とは言え、さすがにこの状況はマズイとことで、シロは仕方なく抜け道を教えてあげることに。
通気口をぶっ壊し、
「ちょっと押すと、こういうところからいろんなとこ行けるんだよ」
ちょっと……?(´・ω・`)
ともかく、三人はそこから逃げてG棟へと向かう。
なおも追ってくるセキュリティロボに追い詰められそうになるも、それは途中で動きを止める。
「手癖が悪いのが取り柄でね」
さすがは羊くん(´・ω・`)
しかしロボットは間もなく再起動する。
「ぷん」
なおも可愛らしく不機嫌なシロだが、なんとかG棟前へと到着する。
しかし、そこへロボットが追いついてきてしまう。
マキナが追っていた三人の反応がロストする。
それはつまり、このデッドマンワンダーランドに管轄外の場所が存在するということ。G棟の存在はたとえGカップでも知らされてはいないのだ……
ロボットに追い詰められた丸太たちであったが……
「バカァーーー!!」
ついにシロの怒りが爆発する。
彼女は丸太の些細な発言がずっと頭にきていた。それは、友達が皆殺されたという丸太の発言に対して。
「あたしだって丸太の友達だもん!」
そんな些細なことでもシロにとっては重要なこと。
なんて可愛らしいか……(*^ω^*)
そんなシロがロボットに狙われることになる。
こんな時こそあの力を使おうと考える丸太だが、それは発動せず……
シロがピンチなそこに血が蠢き、ロボットを切り裂く。
しかし、それは丸太が発動した力ではなかった。
「ズッパシ!」
ズッパシ(`・ω・´)
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