バカとテストと召喚獣にっ! 08問『ウチと日本と知らない言葉』

1 year ago
in Germany

美波は日本に行くかドイツに残るか、選択権を与えられた。
どこか迷いの感じられる様子であったが、葉月ちゃんに潤んだ瞳で見つめられ、決意する。

『私も行く。日本に』



一年前の入学式。
日本に来たばかりの美波は、まだ日本語がよくわからなかった。
最初の自己紹介。日本の学校に馴染めるかどうかがこの第一印象に懸かっている。変なことをしないように気をつけないとと考えながら、美波は緊張して自分の番を待っていた。
そして彼女の番がやってくる。

「シマーダミナーミデス。ヨロシクオネガイシマス」

片言であったからか、皆は若干驚きの反応。
担任の教師は彼女が帰国子女であるという補足をいれ、皆の助けを促す。しかし、皆はリアクションの薄い驚きの中にどこか面白みも含んでいるように思われた。
それは美波が自己紹介として板書に書いた誤字のため。

“島田美彼”

だからローマ字に直して、改めてよろしくを言う。
間違っているのならそうだと普通に指摘してくれればいいのに……美波は偏見を感じる。
日本人は優しい人ばかりだと父が言っていたのに……美波は微かに不安を感じ始めていた。


続いて、坂本雄二の番。
見るからに不良の彼は噂となっていて皆も知っている様子だった。しかし、美波は日本に来たばかりなので、もちろん彼のことは知らないだろう。

自己紹介を終えた雄二が美波の横を通り過ぎる。
こういうのは日本では普通なのだろうかと考える美波。

『ううん。日本は稀に見る治安がいい国だってお父さん言ってたから、きっと見た目だけよね』


続いては木下秀吉。

『女子なのに、どうして男子の制服を着ているんだろう? きっとスカートに慣れていないだけよね。 おかしいことじゃないわよね。お父さんが日本には怖いこともおかしいことも何もないって言っていたもの』
日本に来た以上、もう何も怖くない、ですね(´・ω・`)


続いては土屋康太。

「趣味は盗さ…何も無い。特技は盗ちょ…特にない」

そんな彼が、美波の横を通り過ぎる際、デジカメを落としてしまう。
それを拾って渡すと……

「今見たことは忘れろ」

これも普通……のはずだ。
お父さんのことを信じていいんだよね、うん(´・ω・`)


続いては吉井明久。
セーラー服姿の彼は……うん、もう見るからに……ね(´・ω・`)

『私お父さんに騙されてるー!!』



休み時間。
帰国子女の美波は皆に興味を持たれ、囲まれていろいろなことを訊かれる。
しかし、日本語がよくわからない美波はそれに困惑。皆もそれに気付くべきなのに……

日本語で静かにしてと言いたい美波は、今朝見かけた女の子が一言で皆を静かにさせていた言葉を思い出す。そして……

「ダマーリナサイ、ブタドモ」
(´・ω・`)

皆は数歩引く。


美波は初日から失敗した。
孤立してしまい、以降彼女に近付いてくるような者はいなくなった。……ただ一人を除いては。

「えっと……島田さんだっけ?」

話しかけられた。そのことに一瞬喜びを感じた美波が振り返ってみると……根本的におかしい明久がそこにいました(´・ω・`)

深い溜息をつきがっかり……
とりあえず何故服がおかしいのか訊いてみることに。

「今朝、寝坊して、慌てていたから」
内容はともかくとして、丁寧に喋ろうとする心遣いを評価してあげよう(´・ω・`)

「おいバカ」

そこで横やりが入る。
雄二のそれは出口を塞いで頭の悪い会話をしていることへの文句だったようで、明久はそれに反論する。

「やめなよ坂本くん。島田さんはまだ日本に慣れていないだけなのに。バカ呼ばわりだなんて」
「お前のこと言ってんだ吉井!」
「僕のどこがバカだって言うのさ!」
「その格好と言動だ」
「何だと。人を見た目と中身だけで判断するな!」
えー(´・ω・`)

明久は雄二も馬鹿じゃないかと言う。
「今朝だって、あんなすごい綺麗な女子に話しかけられて無視するなんて!」
「あいつのことはてめぇに関係ねぇだろぉ! てめぇは最初に会った時からそのバカ面が気にくわねぇ!」
セーラー服だもんね(´・ω・`)

美波は密かに退散する。
何を言っているかわからなかったものの、彼女は直感したのだ。この二人に関わったら、二度と普通の学園生活には戻れなくなると。

この学校でうまくやっていけるのだろうか。妹の葉月ちゃんと一緒にいてあげたくて日本まで父の転勤についてきたものの、彼女は不安でいっぱいだった。


美波はトイレにやってくる。
秀吉が青い方に入っていったのを見て、美波もそれに倣う。が、何で女子が二人も入ってくるのかと、そこは混乱に包まれる。
美波は秀吉を連れて、何事か怒る。


今日一日はうまくいかなかった。でもまだ初日。時が経てば、少しずつ理解できるようになるだろうと考えていた。
そこで風が吹き……

「み、見え……」
ムッツリーニが鼻血を噴出して倒れる。

『やっぱり、日本はわからない』
念のために言っておきますけど、ここが日本の全てではないからね(´・ω・`)



自宅。
日本の学校はどうだったかと訊かれ、特徴的で変わった人がいっぱいだと答える美波。
たくさん友達ができるといいけど……ちょっと苦笑い。

『友達……ね……』



【第8問】
以下の英文を正しい日本語に訳しなさい。
『Die Musik gefällt Leutten und bereichert auch den Verstand.』

島田美波の答え
『音楽は人々を楽しませる上に心を豊かにします。 ※これは英語ではなくてドイツ語だと思います』
坂本雄二の答え
『出題が英語ではなくドイツ語になっている為に解答不可』
教師のコメント
申し訳ありません。
先生のミスで違う問題が混入してしまいました。
日本語訳は島田さんの解答で正解です。
ただ、今回はこちらの手落ちなので無記入の人も含めて全員正解にしたいと――――


土屋康太の答え
『          ←あぶりだし』
吉井明久の答え
『          ←バカには見えない答え』
教師のコメント
――――思っていたのですが、君たち二人だけは例外として無得点にしておきます。


Leuten?(´・ω・`)




入学してから一週間ほど経ち、授業も本格的に始まっていた。
日本語にまだ慣れていない美波には、現代国語は何が何だかわからず、古典に至ってはちんぷんかんぷんだった。
その授業中、明久が指名される。はべりの活用形を訊かれた彼であったが……

「はんなりです」

返ってきたのは京都弁。清々しいほどあさっての方向の解答で(´・ω・`)


授業が終わり、美波にとって拷問のような退屈な時間から解放される。
美波が帰ろうとしたところで、明久が話しかけてくる。
帰ると言う美波の言葉に納得した明久だが、彼が何を話しているのか美波にはわからなかった。
それよりも、何で笑っているのかと……それが気になっていた。その中でも彼の言葉をなんとかして拾い、中学の時どの部にいたの美波と訊いているのかとも考えるもそうでないようで……

「ワカリマセン!」

結局美波は帰ることに。

どうしたらいいのか……どうして皆ウチのことをわかってくれないのか……。美波はそんな深い苦しみを抱えていた。
それでも、葉月ちゃんの前ではそんな表情を見せない。常に明るく振る舞って見せた。
泣くのは心の中だけで……



美波はクラスに馴染めず孤独だった。
最初の日の第一印象が悪かったのが原因か。美波は自然と教科書の名前の字も指で隠してしまう……
しかし、ふとそれを見ると、正しい“波”の字に直されてあった。

明久と雄二らはいつの間にか仲良くなって何かを話していた。
それに気付いたのち、明久が美波のもとにやってくる。

「ちゅぬ、ぶどれぱ、どぶにる、もなみー」

また訳のわからない日本語を……だいたいもなみじゃなくて美波だというのに……

「ハナシカケルナ、バカ」
「え? なしをけるな?」
「What a shit man you are!」
「WATASHI HA MAN, YOU HA?」
違います(´・ω・`)

「僕も男だけど……え? それじゃあ島田さんって男?」
違います(´・ω・`)

英語すら通じないと憤りを感じる美波であったが、雄二が訳してくれる。お前はムカつくという意味だと。

「怒ってる女子を男呼ばわりとは、たいした度胸だなぁ明久」
「違うんだ島田さん。別に僕は島田さんの胸が小さいから男だと思ったってわけじゃなくて、僕の肘の関節が砕けるように痛ーい!!
どうやら通じているようです(´・ω・`)
画像
胸が小さいというワードには気をつけねば。


日本に来るんじゃなかったと心の内で嘆く美波に、雄二が話しかけてくる。

「俺もまだ知り合ったばかりでよく知らないんだがなぁ……あのバカ、けっこう面白い奴かもしれないぞ?」
その言葉は美波に通じているだろうか。

「あいつが言ったこと、調べてみろよ」
美波はふんと去っていく。



自宅。
美波は理解できる数学の勉強を進める。
その合間に辞書で調べてみる。

“馬鹿”

それならば知っているし納得。
では明久が言っていたあの言葉はなんだったか……美波は期待もせず、ページをめくる。

しかし当てはまる単語は見つからず……少し横になったところで、“モナミ”というワードに関してかつてのことを思い出す。
それは彼女が幼かった頃のこと。皆が“モナミ”と言い、それを不思議に思った彼女は両親に訊いたのだ。そして、その言葉が“mon amie”だと知った。

美波はアルバムを取り出し、その頃の写真を見つける。
それは3歳の時、フランスでのことだった。


美波は図書館へ向かい、明久が言っていた言葉を調べる。
日本語ではなく、ドイツ語でもない。明久は間違えてフランス語を調べたのだ。本当にバカなのだから……

フランス語から英語に翻訳し、そこからドイツ語に翻訳し直す……
スペルも発音もどこまで正しいかわからないが、一文ができあがる。

Tu ne voudrais pas devenir mon amie?

Tu ne voudrais pas→Could you
devenir→become
mon amie→friend

日本語にすると……

私と友達になってくれませんか

彼はそれを言っていたのだ。
きっと彼もこうして必死に調べて……自分の国の古典の授業すら苦労しているくせに。

『バカなのに……』

美波は涙を流す。

「ワタシト……トモダチニ、ナッテクレマセンカ?」
画像




翌朝。

「オハヨウ、吉井!」

元気な美波。それに一瞬驚きつつも、明久は笑顔で応える。
そののち、美波は何かを言おうとする。

「ワタシ…」

What a shit?
明久はまた自分が何か怒らせる事を言ってしまったかと困惑する。そうではないのだが、うまく言えない……
美波はもじもじしながら考えて……

「アノネ、吉井。“ウチ”は――――」



【第9問】
問 以下の問いに答えなさい。
団体が政策に影響を与えようと、政治家に働きかける事を何と言うでしょう。

姫路瑞希の答え
『ロビー活動』
教師のコメント
正解です。さすがですね、姫路さん。
議員が外部の人間と面会できる控室『ロビー』で活動していた事から、そう呼ばれています。


島田美波の答え
『合コン?』
教師のコメント
王様だーれだ?


教師……(´;ω;`)


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この記事へのコメント

  • ガントロ

    今まではギャグが強かったですが、今回は感動的でしたねるんるん
    日本語が分からないという壁が原因で周囲に馴染めてない美波だけど、明久はそんなの関係なく友だちになろうとしたんですよね。ドイツ語ではなくフランス語という遠回りはしましたが、それが明久の想いを美波は感じたんですよね。
    今回の話は美波が明久に好きになった理由と明久のバカなりの優しさが十分伝わる話しでしたね
    2011年08月26日 23:20
  • 本隆侍照久

    >ガントロさん

    バカテス記事にもコメントありがとうございます^^
    今回は特徴的な演出も相まって、いつもとはまた一味違うバカテスワールドが見られましたね。
    明久は学力的には本当にダメダメなのかもしれませんが、それが全てではありません。彼が言っていた「人を見た目と中身だけで判断するな!」を脚色するならば、人を見た目と学力だけで判断するなといったところですかね。人間的に明久は本当に素敵だと思います。
    フランス語と間違えるという持ち味を発揮しつつも、それがどこか親しみの持てるキャラ(特性)であるというのが良かったですし。美波からしてみれば、慣れない日本でのストレスを明かす場所は家庭にもなかったわけですから、本当に救いとなったことでしょうね。

    美波が明久に行為を持つその理由に充分納得でき、また明久のキャラクター性も確固たるものに感じられた素敵な回でしたね^^
    2011年08月27日 10:19

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