いつか天魔の黒ウサギ 05話『そして天魔が、歌われる』

「私を抱いて」

そう言うヒメアだが、彼女は明らかにヒメアではない。
彼女の中にいるバールスクラの罠なのかとも思えるが、そうでもない。

「私は魔法。サイトヒメアが生み出した…魔法」

寂しくて淋しくて、今にも壊れてしまいそうだったサイトヒメアが独りぼっちで作り上げた……

「《幸福》の……魔法」



公園。
遥は気付けばそこにいて、何故か涙を流していた。
自分でもその理由がよくわからない。普通ではないとわかっていながらも割と冷静でいられるのは、こういったことを幾度となく経験しているからだろう。



月光と美雷の前には何者かがいた。

《お前が今回の鴉か》
「鴉? 違うな。俺は天才だ」
(´・ω・`)

月光のことを鴉と呼ぶその何者かは、月光が鴉の左首であると勝手に納得。月光の質問に答えようとはしない。

《赤い月が泣く。壊れた魔女が泣く。鴉が泣く。闇を抱えた右首が泣く。それでお前はどんな声をあげて泣く?》

自分たちが主導権を握っているのだと示すような問いかけ。
そののちに高らかに笑うこいつを呪おうと、月光は凶剣を地に突き刺す。しかし、それは発動しない。

「お前は、何者だ?」

その質問には数瞬の後に答えが返ってくる。

《天魔》



遥が買い物をしていこうかと歩いてたところ、学校の知り合いに遭遇する。
買い物リストはお弁当のメニュー。明日も大兎に……

「食べてもらえたら嬉しいかなー…なんて」
大兎の奴め……(´・ω・`)

と言っても、ヒメアも可愛いのだからどうしようもなくはある。
でも遥だって充分すぎるくらい可愛いのだ。本当に健気で、だからいくらヒメアが可愛くても、遥のことだってやっぱり応援したくなる。転校生なんかぶっ飛ばせ(`・ω・´)



「大兎。私が、教えてあげる」
セクスィーなヒメアが大兎に迫る……(*´・ω・`*)

「もう二度と寂しくないように…怖いことを感じずに済むように…」
そう言い、ヒメアは大兎の服を脱がせようとする(*´・ω・`*)

「もうすぐ、世界は終わるから」
ならいいかも……ってバカ!(´>ω<`)

間もなく、先ほどまでバールスクラが操っていたゼリー状のようなものが再び大兎の背後に迫ってくる。

「来たわ。天魔が」

大兎はそちらを振り返ろうとしたが、ヒメアはその目を塞ぐ。

「見てはダメ。さあ、始めましょう。ただ幸福のまま、世界を終わらせるために」



月光と美雷が対峙する《天魔》と名乗る者。それが不気味に姿を変える。

《私の本当の姿を見たら、お前など存在ごと消し飛んでいる。この姿が、お前の理解できる概念に合わせた仮のもの》
「そんな脅しで俺を屈服させられると?」
させられはしないだろう。
しかし、それが目的とも言えないので別に構わない。

《鴉よ。預言は既に……動き始めている》

天魔は今の学校の姿を見せる。赤い雨、ゼリー状のもので侵蝕されていくその光景を。
買ったばかりの三国志も例外ではない。それを見せられた美雷は、三国志の仇とばかりに天魔に電撃を放つ。
しかし、それはまったく効かず、逆に攻撃を返されてしまう。
画像

「心配させるな、雑魚が」
あら、心配してくれたのん?(*´・ω・`*)

「で、そのお偉い天魔様とやらが、わざわざ俺たちに力の差を見せつけて、いったい何がしたい?」

天魔はやはりそれに答えるのではなく、自らの中で考えを巡らせて今回の鴉がとても面白い存在だと感じていた。

《鴉よ。《最古の魔女》ラミエル・リリスが間もなく現れる》

世界を壊し、自らもまた壊れて消える最悪の存在が。



「天魔って…?」
「月の外側の神々。サイトヒメアを喰らいに来たのね」
そう言い、ヒメアは大兎の身体にセクスィーに触れる。

「さあ大兎。私を……抱きなさい」
うん(*´・ω・`*)



遥は学校のお友達と一緒にお買い物。
もちろん考えるのは大兎の好きなもので、それならばまずお肉だろう。唐揚げやカツやコロッケや……あと胸肉とか(*´・ω・`*)
ポテチとプリンもいいけど……まあ大兎の好きなもん全部ぶっこもう(´・ω・`)

「大兎。喜んでくれるかな…?」



イチャイチャタイムの大兎たちのもとにゼリー状が迫り、ヒメアは邪魔をさせまいとそれらを排除していく。

「ヒメア! 目を覚ませ! 魔法だか何だか知らねぇけど、こいつもヒメアが作ったんならなんとかできるだろ!」

そう、彼女の中にいるであろう本当のヒメアに叫びかける。
しかし、ヒメアが今表層に出ている彼女を望んだのは確か。

「ずーっと独りぼっちで、悲しくて、苦しくて……」

ヒメアの瞳からは赤い涙が流れていた。
画像

一瞬の隙。それをゼリー状につけ込まれ、ヒメアはダメージを負ってしまう。またその影響で服が消えてしまうが、そちらはGJと言えよう。
いや、今はそんな場合ではない。
大兎はヒメアを呼ぶも、彼女は返事をしない。

「守るって……決めたのに…!」

そう嘆く大兎の腕をヒメアが掴む。

「犠者の安全を確認。自己修復開始。《幸福》再起動」

そしてヒメアはまた起き上がる。と言っても、やはりいつもの彼女ではないが。

「返せよ。本物のヒメアを…いつものヒメアを返せよ!」
「あなたにそんなこと言う資格があるの?」
それに大兎は何も言い返せない。

「どうせあなたは、本当の愛なんてわからないの。あなたはただ、この綺麗な見た目に惑わされているだけ。肉欲に目が眩んでいるだけなんでしょ?」
まあ肉が好きなのは確かですけど(´・ω・`)
……じゃなくて!

「ふざけんな! お前に何がわかんだよ!」
「じゃあどうして、ヒメアはいつもこんなに不安を抱えて、独りぼっちで怯えているの?」
「不安……?」
「遥ちゃんって……だぁれ?」

彼女の言わんとしていることがわかった。だからこそ大兎は、何も言うことができなかった。

「最低」
まったくだ(´・ω・`)

「可哀相なヒメア。あなたには、この魔法を止められない」

ヒメアはエロティックに大兎に密着してくる。

「世界に《幸福》を」



「魔女とはサイトヒメアのことか?」
《孤独の中であの魔女は壊れた。いつか必ずお前たちを襲い、世界を壊そうとするだろう。預言の通り》

サイトヒメアがこの世界を滅ぼそうとしている。
そう考える月光だが、それは正しくはない。

《サイトヒメアではない。ラミエル・リリス。《最古の魔女》。星を冒す、異形の神》

天魔は月光に力を貸そうとする。その時がくれば、ラミエル・リリスを殺すために必要な力を。
ラミエル・リリスとは言え、それは月光からしてみればサイトヒメア。その天魔の依頼に彼は……

「お断りだ」

そう答えた。

《いずれ必ず私の力を求める時がこよう。魔女が壊れ、世界が溶けていく。預言のままに》
「なるほど。お前は怯えているんだな? そのラミエル・リリスとやらに」

それで天才の月光にすがってきたというわけか。
納得だ。もはははは(´・ω・`)

「お前の願い、俺が叶えてやる。これは取引だ」



ヒメアは壊れた。
それはいいかげんではっきりしなかった自分のせいなのだと、大兎は気付く。

『泣いていたヒメアが、笑ってくれた。それがすごく嬉しかったのに…。それだけで、幸せだったのに…。なのに俺は……』

大兎の腹部に大きな穴が開き、彼は吹っ飛ぶ。これでまた一度死んだが、すぐに復活する。

「俺がヒメアの笑顔を奪ってたんだ…」
「もういいのよ。そんなに自分を責めないで。大兎」
「お前はヒメアじゃない」
「違うわ大兎。私は……」
「俺が見たいのは、お前の笑顔じゃない。 ヒメア…。俺はいいかげんで、情けなくて……でも、ヒメアには笑ってほしいんだ」

大兎はゆっくりヒメアの方へと歩み寄る。

「頼むよヒメア。もう一度笑ってくれよ…!」

ヒメアの表層が歪み始める。

「俺は、ヒメアの笑顔が好きなんだ」

その言葉で明らかにヒメアの心が揺らぎ、本当の彼女が僅かに姿を見せる。

『た……い、と…』

彼女は謝る。

『私のせい。全部……私、巻き込んで……』
「いいんだ…そんなの。それより、ずっと不安にさせてごめん」
『大兎……』
「エラー。サイトヒメア人格の抵抗を確認。当プロセスを遮断、再施行」

それにより、またも大兎とヒメアの間に距離ができてしまう。
ヒメアが願うのは世界の幸福。たとえそうだったとしても……

「ヒメア。俺が守るから。二度と寂しい思いなんてさせないっ!」
「《犠者》鉄大兎は、サイトヒメアを幸福にはできない。不安は消えない」
『それでも私は……大兎を……』
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《幸福》第一段階が再展開される。
それでも大兎はヒメアへの歩みを止めない。

「天魔がヒメアを喰らうってんなら、俺がどうにかする。 バールスクラも、このわけわかんねぇ魔法も……何が来ても俺が守る。ヒメアを絶対に見捨てない。忘れない…!」

大兎はヒメアを諦めてやらない。

「幸福なんて、いらねぇよ! ヒメアを笑顔にするのは、俺だぁ!!」

大兎の伸ばした手は、ヒメアのもとへ。
彼女はそれを掴んでいいものかと、一瞬躊躇う。

「大丈夫だから」

短いけど、強さと優しさを秘めた大切な言葉。

「ずっと、傍にいるから」

ヒメアは躊躇いつつも、大兎の差し伸べた手に触れる。


「寂しがらせて、ごめんな」
「ううん。私も……ごめん」

そう言ってヒメアは大兎のことをじっと見つめた後、せいいっぱいに背伸びをして大兎の唇にキスをする。
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にゃふー(*>ω<*)

「あー! ヒメアちゃんと不死身くんがチューしてるー!」

校舎内での不純異性交遊。それを生徒会長が指摘する。
彼が今まで何をやっていたのか、それは詳しくは知らないが、

「天魔は既に処理済みだ」

その言葉で、ヒメアは彼が天魔と取引したであろうことを悟る。

「お前ら奴隷には関係ない」
「ふざけないで。天魔と取引した人間の言うことな――」

気付けば、月光の凶剣がヒメアの首に突き付けられていた。
それを止めようとする大兎だが、そんな彼を月光の命令だからと美雷が止める。

「サイトヒメア。ラミエル・リリスという言葉に、聞き覚えは?」

それはどこかの呪詛か言霊か。そう返すヒメアに、ラミエル・リリスについての知識はない。それを知ることができた月光は、凶剣を引く。

「ラミエル・リリスを知らないのなら、天魔どもは、お前にもう興味がないそうだ」

信じようが信じまいが勝手だが、月光は二度と自分の奴隷に手を出させないよう約束させたのは事実。そのことについて美雷は話す。

「天魔の奴にヒメアちゃんを殺せーって言われたらね、」
「黙れ奴隷!」
「俺は二流の弟と違って、仲間は裏切らない主義だ。って」

どや顔(´・ω・`)




ヒメアは今回のことについて話す。

「《幸福》の魔法は、昔の私の罪。バールスクラに押し付けて封印してたの。でも、私は大兎と生きると決めたから、バールスクラが消えたあの時、《幸福》も返してもらったの。なのに自分が乗っ取られちゃうなんて、情けないね」

そうは言ったものの。あの時彼女が言っていた“不安”というのは確かにヒメアの中に存在しているであろう。そのことを大兎は気にしていた。
だから手にした弁当箱を、ヒメアから隠すようにする。罪深き男よの。

「大兎は、すごいね」

ヒメアはそう言ってくれる。
実際天魔を追い払ったのは月光だけれど、ヒメアにとっては全て大兎のおかげ。

「大兎がいなかったら私……ここにいないもん」
ヒメア……(´・ω・`)

「大兎はいつも、カッコいいよ」

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サイトヒメアは本当にラミエル・リリスの名を知らなかった。
そのことで今回は助かったのだが、だからこそ月光は天魔の言っていた預言を気にしていた……



お弁当の食材を買ってゴキゲンな遥の前に、あの男が現れる。

「月の外側の化物どもが、随分と残酷なマネをする」

その様子を、濃紺と金それぞれに彩られた髪を持つ二人のイケメンが見ていた……


TVアニメ「いつか天魔の黒ウサギ」エンディングテーマ「空蝉」
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2011-08-24
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この記事へのコメント

  • ガントロ

    月光は自分の奴隷は必ず守る格好いい人ですねwww あと月光を褒める時や甘えている時のミライは伝勇伝のイリスに似ていますね(笑)まあ、イリスとは違ってミライは主人公に懐いていますけどね(苦笑)
    2011年08月11日 13:51
  • 本隆侍照久

    >ガントロさん

    月光は一種のツンデレですからね。自分の奴隷だとかなんとか言ってしっかり仲間を守るところは素敵です。それでも今はまだツン要素が強いので、デレ要素に磨きをかけなければならないんですよねw
    美雷もイリスも純真無垢なタイプですよね。それゆえに甘える時などが似て感じられるのだと思います。二人の違いは家によるものでしょうか。イリスもエリス家の一人としてフェリスにいろいろなことを教えられなければ、野獣君にも懐いたかもしれませんね(笑)
    2011年08月11日 17:50

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