もう少しで全部真名のものになるといういのりんの身。
「そしたら楽しいこといっぱいしましょうね。……ドリトン」
是非(*´・ω・`*)
集たちは豪華客船で移動していた。
花音はデッキにいる谷尋に話しかけ、集に何か言ってあげないのかと訊く。
しかし何を言ってやればいいのかわからない。こうして風を感じているしか仕方あるまい。
間もなく、涯が喋っているという情報が入り、皆でそれを聞くことに。
涯は先日、邪魔をするなと言った。しかし事実として、物理侵入やハッキング行為などがおこなわれており、皆は死にたがっていると判断。優しい涯はその望みを叶えてやることにしたと言う。
「12月25日。今ある世界は終了し……、新たな世界が始まるだろう」
涯との徹底抗戦は必然か。
倉知は改めて皆に協力を求め、アルゴはそれに頷く前に涯のやろうとしていることを皆に問う。
「四度目の黙示録」
その答えは意外な人物から返ってきた。
とことで、四分儀が普通に現れる(´・ω・`)
そして涯から預かってきたと、桜満クロスの日記を示す。
茎道にはクロスと親友だと呼べる時期もあった。その時のことを振り返る――――
A.D.2013
茎道が天王洲大学の院生だった頃のこと。
他人は全て自分を苛立たせるものでしかなかったと考えていた当時の彼であったが、クロスと会うことで、自分と同じ地平に立ち、論じ、競い合える人間がいることを知った。
A.D.2017
二人の研究が繋がり、進化と淘汰の謎を解き明かすカギとして全世界から注目を浴びたとある日。茎道はクロスがエッチぃことをやっている場面に遭遇してしまう。
相手の女はこの時既に子を身ごもっており、ほどなくその二人は結婚した。
A.D.2022
隕石が落ち、そこからゲノム共鳴反応が検出された。クロスはそれを見つけた真名に感謝する。
A.D.2023
石がゲノム共鳴で活性化するウイルスだと発覚。おかしな方向へと傾いていくか……
そんなある日、二人の前にダートの使者であるというユウが現れる。
やがて真名がイヴとして成熟した時、地球史上四度目の黙示録…生命の一斉淘汰と進化がおこなわれる。アポカリプスはそのための神の見えざる手だと言うユウ。
この時点でママンは既に発症しており、そのお腹の中には集がいたのだが、その子は殺しちゃダメだとユウは言う。真名はその子をアダムにするつもりだから…と。
しばらくして、母親の命と引き換えに集が生まれた。イヴが望んだアダムの存在が。
未来を担うのはともにクロスの子。彼の血こそが次の世代の規範になると知った茎道は、彼の中で何かが狂い始める。
クロスはユウを振ったものの、茎道は話を聞くことに。
そして茎道は涯の父となる。
涯が連れて行かれたそこは、アダムを生み出すために何人もの少年を育成していた施設であった。実験対象でしかなかったため涯は運命から逃れるためにそこから逃亡し……そして真名たちと出会ったのだ。皮肉にも、より大きな運命に絡めとられた形で。
A.D.2028
クロスの前に春夏が現れる。
茎道の妹である彼女は、クロスに好奇心を持った。
やがて寂しい人であるクロスと結婚することを茎道に相談。好きにするといいと言われ、クロスと入籍。
集たちを大島から呼び寄せ、初めて家族と過ごそうとしたクリスマスがやってくる……
A.D.2029
12月24日。春夏も教会で待っていたのだが、集は任せるよう真名に言われ、クロスを迎えに行くことに。
その頃、茎道はクロスの研究室に忍び込み、彼の研究成果を知る。
感染した人間の心を具象し物質化するアポカリプスウイルスのプロセスに介入できる遺伝子コードを見つけた……それがヴォイドゲノム。アポカリプスは神の摂理ではなく、人の知恵でコントロールできるのだと。
そんなことが記された日記を覗いていたところが、クロスにばれてしまう。
茎道はたった一人で進化と淘汰の謎を解いたクロスに驚きつつ、ダートに消される危険性を提示。協力を申し出るが、それをクロスは拒否する。それも、かつては茎道が思っていた孤独な理由によって。
達観と捉えられるその言葉は茎道にとって屈辱的なもの。自分が烏合の衆の一人であることを示されたようで、クロスに迫る。
もちろんクロスに茎道を妬むとかそういった感情はなかったのだが、だからこそ茎道は余計自分が哀れになってしまった。クロスを強く意識していた茎道とは違い、クロスはそこまで茎道のことを意識していなかったということでもあるのだから……
「俺たちは、友達なんかじゃない」
なんて勝手か。茎道はクロスに銃口を向け、その引き金を引く。
そしてそれとほぼ同じ時刻に、ロスト・クリスマスが起こった――――
集のヴォイドは、他人のヴォイドを一時的に格納するのと同時に、キャンサー化した細胞とアポカリプスウイルスの遺伝子そのものを分離・吸収することができるものであった。
春夏はもうその力を使わないよう集に求める。集がいくらいのりんを取り戻そうとしても、もう手遅れかもしれないからと。
いのりんへの真名の意識の移植は既に完了していたのだ。それを完全にするため、散ってしまった彼女の因子を回収する必要があった。ここ数ヶ月集がさせられていたのはそれ。
真名はだいぶ力を散り戻しており、だから涯は動き出したのだ。
でもそれならなおさら自分が行かなければと言う集。もうこれ以上彼を止めることはできないか。
もうそろそろ集が出発する時。このままでいいのかと颯太らが考えあぐねているところへ、集がやってくる。
「これから君たちに、ヴォイドを返す」
借りたままの状態で集が死んだら皆も死んでしまうのだという。
だからキャンサーだけは引きうけたままで他を返そうとする集……であったが、
「ふざけるな」
谷尋がその勝手な行動を止める。
ヴォイドを皆に戻してしまえば、戦う術が単調なものしかなくなってしまうから。それも一つの理由だが、でもそれだけではないだろう。
「僕はこの力を、いのりやみんなを助けるために使うんです。涯を倒すためじゃない。おかしいですか?」
それもごもっとも。だけどだからこそ、集にはヴォイドを持っていてもらいたいという皆の意思もある。
集が負ければどうせ皆の命もないのだ。当たり前のことだろう。
颯太もそれでいいと言う。何故偉そうな感じなのかわからないが。
集はそんな颯太に触れようとする。
「握手をしよう、颯太」
仲直りには握手。そう言ったのは颯太であった。
「僕らはこのまま別れちゃいけない。そう思うんだ」
だから握手を……しようとするが、颯太はそれを拒もうとする。それは颯太が仲直りをしたいというわけではなく、仲直りをできる立場ではないという罪悪感を抱いているからであろう。
でもやっぱり集が握手を求めてくれることは嬉しいから……結局はその手を握ることとなる。
「頼む、集……。友達でいてくれ……いてくれよ……」
うむ……(´・ω・`)
一生友達であることを約束し、集らは戦いへと出向いていく。
クロスは何でも一人でできてしまう人で会ったが故に孤独であった。
でも本当は皆といたくて……。だからその思いを込めて、我が子に集と名付けたのだ。
そんな集も皆の人気者に育ちました(´・ω・`)
この記事へのコメント
あるるかん
あの髭の人も結局クロスにを抱いた感情も自分の深淵を見ただけで、クロスに落ち度はありませんよね。少なくとも殺されるだけての理由はない、そして髭は未だにそれを引きずっているようにも見えます。つまり涯も髭もただの道化でしかないんでしょうね。
集もますます正しさの奴隷になっていますね。導くのではなく救うだけの殉教者ですね。まあそれならそれでいいのですよ、それが彼なりの罪の清算の仕方と言うのなら。
一番気に食わないのは周囲の態度です。八尋はぶっきらぼうな態度ですが、彼にも集を暴君として祭り上げてランク制を考案した功罪は大きいでしょう。颯太も不遜な態度で集には許されましたが、彼自身が自分を許すべきではないでしょう。祭を死なせて、集を暴走させた罪と責任は一生背負うべきだと思いますよ。
まあ八尋も颯太もヴォイドの返却を拒んだのは、自身のヴォイドで集が戦いその結果で自らが死ぬことで贖罪をしようとしていたのかもしれませんが、やっぱり言葉にして欲しかったです。
ちなみに花音は「なにもしなかった」ことが罪かなと思います。
あと葬儀社ってなんだったんでしょうね?異常な空間でも学生たちと違い比較的冷静だったつぐみや外部からきたアルゴたちは偉そうにしながら何もせず、一度は集やいのりを見捨てて逃げ出していつのまにやら仲間っぽくいて唖然としましたよ。
綾瀬は煮え切らないまま、また集と合流していたって印象です。彼女は口だけでは威勢がよくてもヘタレなんだなと思いました。
本隆侍照久
変わってからの涯は未だによくわかりません。最初は操られでもしているのかと思いきやそうでもなく…未だに私は戸惑っていたり(´・ω・`)
クロスは哀れでしかありませんでしたね。茎道は引くに引けない状況に陥ったから、身を引く代わりに引き金を引いたようにしか思えませんでした。自分の情けなさや恥ずかしさを誤魔化すために人一人を殺めるなんて……ね(´・ω・`)
今回はあまり焦点が当たらなかったこともありますが、集のことはもうあまり気にならなくなりましたね。さすがにもうここから二転三転することはないでしょうし、このままでいいかなと。谷尋はそういえばランク制を強制した張本人でしたね。あそこまでする必要があったかと言えば疑問が残るところで、低ランクの怒りはほとんど集に向かっていただけに彼も贖罪をすべきでしょうね。集にヴォイドを託すことはそれに当たるのかもしれませんが、綾瀬が言っていたように集がどうにかしなければどの道全員お陀仏なので、罪滅ぼしにはあまり見えないかもですね(´・ω・`)
葬儀社……懐かしい響きですw
彼らが優れているのかと言えばあまりそうとは言えず(事実優れているのかもしれなくとも、あまりそうは見えない)、空回ったとは言え谷尋たちの方がしっかりしている印象です。
綾瀬なんかはエンドレイヴがあれば活躍できるのでしょうけど、もうその出番がほとんどありませんからね。最初はもっとああいった機体が活躍すると思っただけに、残念なところですね……(´・ω・`)
黒辻さんは俺の御主人様
今回まるで伏線回収&背景解説回みたいに語られてましたがどうにもついさっき思いついた設定を後出ししてるようにしか見えないのが残念なところです
実はガイがケイドウの養子だったんですよーとかね
ゲノム使い眉太少年がずっと年をとってない不老人外みたいな感じなのは初登場時から既定路線だったんでしょうけど…。
まぁ今回一番腑に落ちなかったのは集がクズ太を許したところですかね(´・ω・)
周りもいい話っぽい雰囲気で見てましたがこの人たち祭の死を話題にも挙げないし忘れてやしませんかーと
当の颯汰も偉そうにしてましたしどっかで天罰が降って欲しいと思ってる視聴者も少ないはないでしょうね(´・ω・)
本隆侍照久
実際はどうなのかわかりませんが、後付けだと感じられますよね。自分の観方もあまり良くはないのですが、少なくとも伏線回収回……とはあまり感じられませんでした(´・ω・`)
眉太少年があの姿のまま過去に出てきたのは自然に受け入れられましたが、何故そうだったのかを考えると、うまく背景付けをするのは難しいのかもしれないとは感じますが…(´・ω・`)
でも何より気になったのはやはり颯太ですかね。祭の死を引きずっても彼女は戻ってこないことを考えれば、今は敢えて彼女のことに触れずに未来を創造しようとする皆の考えは納得することができたとしても、颯太自身がその罪を棚にあげてのあの態度はないかなーと(´・ω・`)
でも集が優しく、彼らの間で問題解決したのでそれはそれで良かったのかなとも思います。
とりあえずこれからどんな結末になるのかは楽しみではあるので期待したいと思いますよ(`・ω・´)