バクマン。3 03話『ラストと暗号』

学生時代。
勉強にプライドを持っていた岩瀬は、シュージンに負け2位であることにショックを受けていた。
シュージンの様子を探り油断を感じた彼女であったが、以降のテストでも同様の結果に。
最終的に、岩瀬はシュージンに接触。お互いを励みにしてがんばろうという体での握手をした――




アンケート結果は未だにPCPより+NATURALの方が上。CROWとのコラボで二つの差はより開くことになったか。
上ばかりを気にしがちなところだが、下ともあまり差がないことも考慮に入れ注意せねばならない。そんな今の状況。単純な票数ではなく、順位も含めたデータによって服部さんは危険だと感じていた。
PCPに多いのは3位票。4位になれば票にはならないとのことで、確実に稼げる1位票を……と考えた服部さんであったが、逆の発想に気付く。

早速、サイコーとシュージンとの打ち合わせで服部さんは考えを話す。
3位票が多いということはつまり、そのギリギリの境界線上だと考えている読者が多いということ。つまり、今は票に見えずとも4位等のギリギリに置いている読者も多いのではないか。そう考えられる。
あくまでも仮説だが、上へ行ける可能性を秘めている作品だと言えよう。だからあとは4位をどう3位にもっていくか……だが、言うのは簡単だが考えるのは難しい。
とことで案を考える。
シュージンのことを考えるに、エイジのようなセリフなしよりもセリフが多い方が良いだろう。敬遠されがちとも思えるが、ストーリーに合っていれば問題ない。それに、評価はアンケートで決まる。アンケートまで出してくれる読者ならば隅々まで読んでくれるはずだ。

ちなみに、セリフ数が多い例として挙げられた正義の三肩の順位推移はと言うと、3位、7位、7位、9位、6位だという。解決編で順位が上がるのはTRAPの時も同じだった。そこでシュージンが提案するのは、25話まで描ける6話のうち5話くらいをシリーズものでやろうとのことだった。
インパクトのある解決編で勝負をというのはわかるが、それはあまりに危険な賭けである。それがたった一度の勝負になるのだから。
でもこれまで単発の話を続けてきて抜けなかったのだから、ここが勝負のしどころか。サイコーも同意し、二人がシリーズものへの熱意を露わにする。
まだ具体的な話案があるわけではないが、二人の熱意は本物。
サイコーの、ネームより文章の方が想像できるという着眼点、自分の絵の欠点を克服する姿。シュージンの、シリーズでやりたいという提案。それは彼らが自力でたどり着いた道であり、服部さんはそれを信じて二人の命運を彼ら自身に託すことに。



梅雨。
シュージンは必死で考えた案を打ち合わせで披露する。

まずはライバルとなるクラスメイト明知を出す。明知は5年3組で起きたことが誰かの仕業であると言いだし犯人を暴くと宣言。PCPの3人は犯行予告をし、給食の時間に5年3組にだけいい事が起こると皆に知らせる。そして給食では、5年3組にだけデザートがついてくる。これはPCPの罠であり、明知が犯人だと疑われることになる。だから自分を見張ってくれと言うが、その途端にPCPが犯行をやめることで明知が犯人説が濃厚になる。
そこで、明知が犯人だと認めるのが一つのポイント。それからPCPの完全犯罪が再開するのだが、明知は信用できる数人にずっと自分の事を見張らせていた。
それから、明知は持ち前の推理力により次々と手がかりを見つけ、PCPは追い詰められていく。

……というところまで良かったが、肝心の解決編周辺ができていないのだという。
挑戦状や対決……という流れまではベタに考えられているのだが、その内容案が浮かんでおらず。これ次第でシリーズのおもしろさが決まると言っても過言ではないため、ここは大切に考えなければならない。
3話まで描いて4、5話を描く……なんてのはやってはいけない。最初で最後のチャンスなのだから、ラストを考えてそれに向けた伏線を込めて最初から描かなければ。



シュージンは母校である小学校に赴き、何か案が浮かばないかと模索してみる。
当時の教頭は今や校長。そういえばボクの高校時代の担任は教頭になったとか……(´・ω・`)

この取材の成果はあったとは言えないものの……なんて話をサイコーにしていると、彼の携帯に亜豆からメールが届く。

『雨は降らなければ
困る人もいるし
降りすぎても
困る人がいるんだよ。』

そうだね。で?(´・ω・`)

携帯の一行はだいたい12文字。
そんな些細なことから、シュージンは何か案を思いついたようだった。

PCP専用携帯から明知に予告状をメールで送り、その内容は時間と場所を指定して花火を打ち上げるからそれを阻止すれば正体を明かす……というもの。
この日のその時間は市の花火大会があって校庭からも見えるという絵的に配慮した設定。で、最終的にその日まで犯人を割り出せなかった明知はと言うと、その時間に校庭を見張るはず。その際、夜7時55分に明知に以下のようなメールを出す。

明知君、花火の打上げをす
るとは言え小学生。大きな
物でなくロケット花火。場
所は校庭内の必ずどこかで
正体を暴かれないよういか
なる手を使ってでも必ず打
上げて見せよう。花火が上
げられる所を当てる位の芸
は見せろ!期待している

私の犯行予告通り給食に出
た、以下を取りあげても気
分的には私はもう勝った

スイカ プリン イクラ

明知君は、今度こそ阻止し
て正体を暴きたい事でしょ

考えろどこまで計算通りか

※原文ママでない。一部編集済。(三行目)

“以下を取り上げて”から、“イ”と“カ”を消すことによって、三つのキーワードは“スプリンクラ”となる。ちなみにイカ娘はただの娘になる(´・ω・`)
明知もそう推理してスプリンクラーを調べるが一人の力じゃ持ち上がらないため、職員室にあるスイッチを見張りつつスプリンクラーを見張るが……
ここで改めて、メールの全文を平仮名にして、その“い”と“か”を取ってみる。そして各行の最後の文字を縦読みしてみると……

あけちくん、はなびのうちあげを
るとはえしょうがくせ。おおき
ものでなくろけっとはなび。
しょはこうてならずどこ
しょうたをあばれないか
なるてをつってでもならずう
あげてみせよう。はなびが
げられるところをあてるくら
はみせろ!きたして

わたしのはんこうよこくどおりきゅうしょくに
た、いかをとりあげても
ぶんてきにはわたしはもう

いか ぷりん 

あけちくんは、こんどこそそし
てしょうたをあばきたことでし

んがえろどこまでけさんどお

“すなばでうちあげる できたらしょうり”

その砂場は職員室から遠く、そこにいる姿ははっきりと誰かを把握はできない。
そこで花火点火で、PCPの勝利。これまでのアイテムも伏線となっていて、これならいけるという手ごたえを得る。



PCPがシリーズものをやるという情報は、すぐにも岩瀬の耳に入る。
それがなぜか嬉しい岩瀬はニヤニヤ。これで勝つことで本当の意味で勝利と言えるから。



シリーズ一話目は6位。
今は我慢のしどころと言ったところか。
この段階でラストの原作はまだあがっていなかった。サイコーは改めてラストに自信を見せていたが、シュージンはどこか納得のいかない様子であった。
それはライバルの明知にある……。

明知に勝ったというだけで終わっていいのか、そこにどこか不安を抱くシュージンは気分転換に古本屋にでも……と思ったところで、港浦と岩瀬に遭遇する。
二人で話をと、シュージンは岩瀬を誘う。ただし立ち話(´・ω・`)
打ち切りの条件を確認し、それでも本気でぶつかり合うことを約束する形になった二人。シュージンはかつて岩瀬に言った、好きか嫌いかで言ったら好きであるということ……それは今も同じであることを伝える。
きゅんっ……(*´・ω・`*)

互いを励みにしてがんばろうと、今度はシュージンの方から言って握手。良きライバルとして、二人は漫画という形での戦いに気合を入れる。

このことがヒントとなり、明知はPCPと認め合ったライバルだという案が浮上する。
今自分たちが置かれている状況を作品に活かすことに。


結局。
明知との勝負に勝ったPCPの三人は、正体を明かすことを構わないと明知に伝えその背後に立つ。が、明知もPCPの実力を認めるからこそ、そこで振り向こうとはせず。良き関係だ。
ちなみに、PCPはPerfect Crime Partyの略。それを宣言しての締めさね┌(┌^o^)┐


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