デュラララ!! #23『千錯万綜』

露西亜寿司に沙樹から電話がかかってくる。

「あの人が何を考えてるのか、伝えたいと思って」

そして、波江も誰かと連絡をとっていた。


ドタチンたち。
法螺田の話をすると、渡草が反応。

「法螺田って……あの法螺田か?」
あの法螺田ってどの法螺田?
皆はそう疑問に思うところだったが……



『最低だ』
正臣の中では疑念が渦巻く。

帝人は全てを知った上でダラーズを動かしていたのか、杏里は帝人とつるんでいたのか、それとも利用していたのか。いずれにせよ、それらは最低なこと。それよりももっと最低なのは、そんな想像をしている正臣自身。
今、正臣のいるべき場所はどこにあるのだろうか……



帝人のもとにセルティがやってくる。

「どうして来たのかわかってます。ああでもしないと収拾がつかないと思ったんです」
勝手に語る帝人。

「大事なものは見つかりました。多分……これでいいんです」

ダラーズに関する覚悟ついては納得。
しかし、セルティが帝人のもとを訪れたのはそのことを訊くためじゃない。



正臣のもとに法螺田から連絡が入る。

「お前、もう来なくていいから」

法螺田のただの勝手。それだけなら聞き流してもいいほどのことであっただろう。
しかし、法螺田はダラーズのボスが正臣の友人である帝人だと知っていた。どこから知ったのかはわからない。しかし、確かに言えるのは、黄巾賊にも正臣の居場所はなくなったということ。

黄巾賊には、帝人と正臣への処刑宣言が下されたよう。それを知った正臣はどう動くか……



『お前は、園原杏里のことが好きか?』
セルティは問う。

『紀田正臣のことを大切な友人と思っているか?』
何故そんなことを訊かれるのか、状況を把握できていない帝人としては理解できないとこであろう。



正臣は円山応をはじめ、手当たり次第に電話をかける……

その頃、銃弾に倒れていた静雄が新羅のもとを訪れる。
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「驚天動地! 何があった!?」

足とわき腹を撃たれた。その部分の筋肉の一部が著しく損傷している。

「ていうか、これで何で普通に立って歩いてんの?」

当然疑問に思うところ。
しかし、静雄にとっては立って歩けるからそうしているだけのこと。それが静雄の当然。

新羅は静雄の治療をしながら、何があったのかを訊く。
最初は雨で滑って転んだと思ったのだという。
「そしたら何か、腹と足からドクドク血が流れてな。あ撃たれたのかって気付いて……じゃ相手をぶっ殺すかって思ったら……何かもうあいつら全員逃げ出しててよ」

「バカでしょ?」

傍で様子を見守っていた杏里に、新羅は問いかける。
が、そんな話より麻酔もなしに治療しているその不気味さの方が気になるとこだろう。

「死ぬか?」
「心の底からごめんなさい」
すぐさま正座で謝る新羅w

それはともかく、静雄はさっさと治すように言う。それは復讐に行くため。自分を撃った者と、そいつに命令を下したという紀田正臣をぶっ殺すため。



正臣は必死にあらゆる者に対する連絡を試みていた。
帝人と杏里を疑う気持ちはとうに失せていた。それよりも思うのは、もし黄巾賊が帝人を襲ったらということと、帝人をおびき出すために杏里をさらったらということ。
それらは、過去の過ちを繰り返すことになってしまうのだから。

かつての正臣は、沙樹がさらわれても動くことができなかった。迷っていた。怖がっていた。
何故?

『逃げられないって。過去ってやつはお構いなしに君のことを追い回す』

たとえそうだとしても、それを受け入れて未来へ向かえばいい。
正臣は携帯を捨て、走り出す。そこに、欠片の迷いもなかった。
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帝人は事実を知った。正臣のこと、杏里のことを。
正臣が帝人のことを知っているかどうかはわからない。しかし、杏里が会った正臣の様子から推察するに、帝人のことを知っていたと考えるのが妥当なところ。
では、誰がそんなことを教えたのか。

『人が悩んだり苦しんだりしているのを見るのが大好きな情報屋をひとり知っている。』

ダラーズ自身は帝人の決めたようにすればいい。しかし、それで帝人たち3人の状況が好転するわけではない。

帝人は二人がどうして話してくれなかったのかと疑問に思う。しかし、だったら帝人自身はどうだというのだろうか。
ダラーズが自分自身の問題だと思っていたから話さなかったという帝人だが、それは二人も同じ。

『おまえの目に見えているものが、現実とは限らない。』

誰にでも秘密があり、人に言えない思いがある。それがどういうことかはわからなくとも、言えない秘密や秘めた思いがあることは自覚しておくべきだったであろう。

『杏里ちゃんと、紀田くんと、そしておまえ自身の現実と向き合え。あの子が好きなら、おまえの全てを打ち明けろ。ダラーズでも、切り裂き魔でも黄巾賊でもない、おまえたち三人の問題を解決するんだ。』
熱く語るセルティも素敵だ。

そんなところで新羅から連絡が入る。
静雄が正臣を狙っているという事実を知った杏里が飛び出していったとこと。で、杏里を追っている新羅だったが、走力は杏里の方が圧倒的に上だったよう。
残念w



走る正臣に、サイモンが話しかける。
正臣はいつものような軽い調子で応対するも、サイモンは正臣の目がこれから死ぬ覚悟をしたものであるとことに気付いていた。
ここは戦場ではない。しかし、それでも正臣には行かねばならない理由があった。サイモンはその強い思いも感じていたのであろう。強く止めることはできなかった……



杏里は街中で黄巾賊の子を探すため走る。
正臣も走り、帝人もセルティのバイクに乗り街中を走る……



臨也。
今の状況を把握する彼は、仕切り役の器の小ささを嘆く。

「ねぇ、波江さん」
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波江を見つめる目は言葉以上の意味を含んでいる。
臨也は何でも知っているか。



黄巾賊を仕切るのは、器の小さい法螺田。
静雄がいなくなった(と思いこんでいる)ため自信満々の法螺田だが、いくらなんでも殺しの命令はマズイところ。以前から親しい部下にそのことを指摘されるが、いざとなったらダラーズの仲間割れにすればいいと言う。しかし、そんなうまくいくはずもない。そう部下にダメ出しされてるとか……w

そんなこんなで盛り上がる黄巾賊のアジトへ、ある男がやってくる。

「サツか? もうサツが来やがったのかぁ?」
お前さっきの自信はどうしたwww

しかし、アジトに来たのはサツではない。
そこに立っていたのは、紀田正臣だった。
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正臣と杏里を探しているセルティは、サイモンに二人を知らないか訊く。
サイモンは正臣を見たことを教え、今日は街にいない黄巾賊のところにいるだろうとことを告げる。
そして最後に、セルティの携帯を介して言う。

『助けてやってくれ。』

強い、正直な思いが感じられる。

『どんな嫌な光景でも、受け入れる覚悟はあるな?』
帝人にその覚悟があることを確認し、帝人を乗せた黒バイクは黄巾賊のアジトへと向かう……



黄巾賊。
そこにかつてのメンバーの姿はなかった。

いるのは法螺田を慕う者たちばかり。
そして法螺田は、正臣をかつて泉井が沙樹にしたようにしようかと言う。
泉井のことを知っている。泉井がやったことを知っている。それは、法螺田たちがかつてブルースクウェアであったから。今の黄巾賊は、そいつらで構成されていた。

ぷっひゃっひゃと笑ってバカにする法螺田だが、正臣はそのおかしな笑いを聞いたためか、逆にすっきりする。

「黄巾賊をクビになった今の俺は、ただの軟派な高校生だ」

アジトの入り口が閉じられる。

「好きな女を助けることもできなかったただのヘタレだ。そんな過去から目を背けて、普通に高校生をやれると思ってたただのバカだ。だからここへ来た……」

正臣は一歩一歩、確実に法螺田に迫る。

「俺は……俺はただの紀田正臣だ。だから……だからここへ来た!!

正臣のことを追い続けた過去は、いつの間にか正臣を追いぬいていた。

「だったら、今度は俺が自分の過去を追う番だろ?」

法螺田は部下から武器をひったくり、それを正臣に投げる。正臣はそれをまともに受ける。額からは血が流れるが、法螺田への歩みは止めない。

「俺はな、殺される覚悟だけでここに来たわけじゃない。俺は、殺す覚悟をして来たんだよ」

その相手というのは法螺田。
正臣は改めて言う。

「だから俺はここに来た。それは誰にも否定させねぇ!!」
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過去と現在は違うのだから。

法螺田の部下たちは正臣に襲いかかるが、異常に弱かった。
追い詰められた法螺田は銃を取り出すが、撃つ権利はないだろう。撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけなのだから。(ルル談)

一瞬の隙を突いて、部下が正臣を殴り倒す。トドメをさそうとした法螺田だったが、別の部下がその銃を落とさせる。

「いやぁ、すいません。この人を殺すと、何か母さんが悲しむらしいんで、自己判断で動きました、はい」

そして、アジトの扉が斬り壊され、その先から杏里が姿を現す。
さらに、帝人を乗せた黒バイクも到着する。
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3人が集った今こそ、3人の今後のために決着をつける時となるだろう。




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