とある魔術の禁書目録II #01『8月31日(さいごのひ)』

夏。

「ESPカード実験の必須条件? そんなことレベル0の上条さんが知ってると思うかよ」

右手に幻想殺し(イマジンブレイカー)を宿す上条さんこと上条当麻。そんな彼でも、夏休みの宿題という現実は打ち消すことができない。
夏休み最終日であるというのに、御坂美琴に恋人役の演技をしろと迫られるは、アステカの魔術師に追い回されるは……。そんなこんなで、上条さんの宿題はほとんど終わっていなかった。

インなんとかさんことインデックスは、そんな上条さんをよそにテレビでエンジョイしていた。これも、上条さんがインデックスに構う時間がないため。
それでも3時のおやつは欠かせない。上条さんが集中して宿題に取り組めるのはいつになることやら。

その頃、禁書目録を狙う者が近づきつつあった……



現在午後五時過ぎ。
おやつを食べてもなお食料を要求するインデックス。
残り時間が少ないこともあり、上条さんはイライラ。

「あんまり根詰めるのはよくないんだよ。カリカリすると、余計に頭回らなくなっちゃうから。無理しないで」
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シスターからのありがたきお言葉……だが。

『お前にだけは言われたくない』
同意。



禁書目録を狙う男・闇咲逢魔が、上条さんのいる学生寮の前までやってくる。

「ここか」

彼は右腕につけた武器を用いる。

「風魔の弦」

その言葉とともに、彼の足もとに風の塊とも言うべきものが生成される。
闇咲はそれを踏み台にし、上条さんのいる部屋の高さまで跳び上がる。

「衝打の弦!」

それで窓をぶち破り、そこから堂々と侵入する。
しかし、そこに上条さんの姿はなかった。


「何か嫌な予感がする」

そう感じる上条さんは、インデックスの注文通りファミレスに来ていた。

そこで宿題にとりかかっていた上条さんだったが、不運にも料理をぶちまけられレポートが台無しに。それだけでなく、禁書目録を狙う闇咲にまで見つかってしまう。
右腕の武器もあり、上条さんはその男が敵であることを咄嗟に悟る。

「開戦の狼煙を上げん。断魔の弦!」

闇咲の攻撃を、上条さんはインデックスを庇うかたちで右手で受けて打ち消す。
この結果は闇咲にとって予想外であったようだが、無益な殺生をしなくて済んだ今の状況をいいものだと捉えているようだった。

しかし、上条さんにとっては全然良くない。
今の闇咲の攻撃により、上条さんの宿題は木端微塵。複写も不可能になっていた。

「おい! そこのお前! お前がやったんだからお前が責任取れ! 俺の宿題お前がやれよ!」

今の状況的に、宿題なんぞは些細なこと。闇咲にとってはそういう解釈であったが上条さんは違う。

「今日の上条さんは、ちょっとばかしバイオレンスですよ」
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そう言う上条さんの余裕がなくなるのは、インデックスを捕らわれてから。この男もやはり魔術師だったか。

「透魔の弦」

その言葉とともに、闇咲の姿が消える。
上条さんは誰もいなくなった空間に左手を伸ばすと……

「ひゃっ!」
「何か小さくて柔らかいものが……!」
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インデックスたちはまだここにいる。しかし、すぐに逃げられてしまう。
追おうとする上条さんであったが、店を滅茶苦茶にした責任が誰に問われるかといえばそれは上条さんになってしまうわけで……w
てか男の店員屈強すぎwww


スフィンクスとともにインデックスを捜す上条さん。
すると、スフィンクスは何かを感じ取ったのか上条さんより先に走っていく。それを追った上条さんが辿り着いた先には……!

「ニャー」

生ゴミがありましたw
猫だもの、仕方ないよね。



インデックスはとある屋上に囚われていた。
闇咲の目的は、インデックスの中にある10万3000冊の魔道書のうちのほんの一冊。それを得るために、彼は着々と準備を進める。



上条さんはインデックスを捜してひたすら街中を駆ける。
その途中で、ある女学生とぶつかりそうになる。
偶然にも、その少女は御坂美琴。彼女は昼のことを思い出し頬を赤らめる。
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あらあらまあまあ可愛らしい^^

「無事なら無事って、連絡いれなさいよね」

ここで美琴は好都合なことを思い出す。

「ああ。そういえば、あんた私の携帯番号知らなかったっけ」

携帯の電話番号を交換する絶好の口実を得た美琴であったが、そんなのに耳を傾けてる暇のない上条さんは美琴を無視して駆けていく。
そうすれば当然美琴の癇に障るわけで、上条さんに電撃が襲いかかってくる。

上条さんは本気で急いでいる。それが表情に表れるものの、しつこく構ってくる美琴の用事を急いで訊くことに。
急に顔を近づけられた美琴は、顔を赤らめて特に用事がない旨を伝える。
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そうとなれば上条さんにとってはもう用なし。さっさと駆けていってしまうw



「これは、神楽舞台?」

インデックスのいる屋上には、たくさんの護符がつけられたロープが張り巡らされていた。
差し詰め盆踊り会場。この結界を張ったのは、闇咲が持つ武器の威力を上げるためだという。

彼が持つのは梓弓。それはインデックスも知っていた。
その話をする最中にインデックスはうまい具合に携帯のボタンを押し、上条さんからかかってきた電話を通話状態にする。

闇咲の持つ梓弓は、条件さえ揃えば相手の心を詳細に読むことができる。もちろん、インデックスの中に秘められた10万3000冊の魔道書も例外ではない。
闇咲がしようとしていることを察したインデックスは、それを止めようとする。

「私以外の人間が魔道書に触れればどうなるか、あなただってわかってるでしょ!?」

そう、わかってる。

「無論。百も承知」

覚悟を決めた上で、闇咲は力を発動する。


何かが起こったその瞬間を、上条さんも電話で聞いていたために知っていた。
そして周りを見渡してみると、とあるホテルの屋上で何かが起こっていることに気付く。


闇咲は苦しむ。とにかく苦しみ、そして思い知る。インデックスが記憶する魔道書は、常人が触れていいものではないということを。

彼が必要とするのはたった一冊。
『それは抱朴子。中国文化における不老不死、仙人になるための魔道書。あらゆら病や呪いを解く薬を作る、錬丹術が載っている』

その一冊だけでも、闇咲は苦しみに耐えるのに精一杯だった。
二度と挫折しないために魔術師になった闇咲。そんな彼も、魔道書の前には無力か。

苦しみ続ける中。闇咲は、何かの呪いによって死にかけている女のことを考えていた。
目前に迫る死に対して微笑むことしかできない、無力なつまらない人間。

『決してあんなつまらない女のためではない。絶対にあんなつまらない女のせいではない…!』

自分にそう言い聞かせる闇咲であったが、

「違うよ」

インデックスははっきりと闇咲の考えを否定する。
梓弓の威力が増幅しすぎているために、インデックスが闇咲の心を読んでしまえる。だから、インデックスにはわかる。

「あなたはただ、その女の人が好きだった。だからこそ、命を賭けても助けたかった」

二人の会話を聞きながら、上条さんは屋上へと近づく。

「助けるためには、他人を傷つけて、罪を犯さなければならなかった。だからその責任を、その女の人に押しつけたくなかった。だったら、あなたは破滅しちゃいけないんだよ。こんな薄汚れた魔道書に頼るなんて方法じゃダメ!」
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そこで、上条さんが屋上へと辿り着く。
一瞬にして結界を消し去る上条さん。そんな彼に向けて、闇咲は弦を引く。

「たとえ……この命と引き換えにしてでも、誰かを守りたいと思うのは、悪いことなのかぁ!!

上条さんは闇咲のその攻撃を打ち消し、彼の問いに答える。

「悪いに……決まってる」

会話の一部始終を知っていた上条さんにだって知っている。大切な誰かがいなくなるという痛みや苦しみを。

「焦ったはずだ。辛かったはずだ。苦しかったはずだ。痛かったはずだ。恐かったはずだ。震えたはずだ。叫んだはずだ。涙が出たはずだ。 だったらそれはダメだ! そんなに重たい衝撃は、誰かに押しつけちゃいけないものなんだ!」
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闇咲にもどうしようもない思い、どうにかしたいという思いがあっただろう。しかし、今の彼にはもう上条さんに抵抗する力もなかった。

魔道書一冊すら手にすることのできない闇咲。挫折ばかりの人生だと言う彼であったが、そんな彼でも諦めきれないものがあった。

「ただ一つ、それだけのことだったのだが……なぁ……――――」

闇咲は動かなくなる。
大切な一人の女性のために死力を尽くした彼の人生は、こうして幕を閉じ――るかに思えたが、スフィンクスの引っ掻きという名の蘇生術(?)により、闇咲は復活する。

「何一人で綺麗に話を終わらせようとしてんだ」

夏休みの宿題を絶望的にされた上条さんは、闇咲をただでは終わらせない。
異能の力を打ち消す右手。それで闇咲の大切な女性の呪いを解くべく、上条さんは立ち上がる。

「あんただって助けたいんだろ? 自分自身の手で」

こうなったのも、闇咲がいたからこそ。彼が大切な女性を救いたいという想いが、彼自身の救いにも繋がった瞬間だろう。

「魔術だの呪いだの、訳のわからないもんに振り回されやがって。そんなくだらねぇ幻想を……みんなまとめて、ぶち殺しに行こうぜ!
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上条さん……(*´Д`)


とある魔術の禁書目録 22 (電撃文庫 か 12-26)
アスキー・メディアワークス
鎌池 和馬

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