神のみぞ知るセカイ 07話

FLAG. 7.0『Shining Star』

2年前
かのんは二人の仲間とともに鳴沢臨海ホール前へとやってきていた。
一万人を動員できるそのホールを前にして、いつかはここで歌うことを夢見て、三人で素敵な時間を過ごしていた――――
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16:00
かのんのワンマンライブを控え、鳴沢臨海ホール前には多くの人が集まっていた。


D.S


15:00
おかまチックで素敵なスタイリストさんが控え室から出て行く。かのん一人が部屋に残されたところで、彼女はここまで頑張ったと自分に言い聞かせるように呟く。

『そうだね』

それに同意してくれる者が鏡の向こう側にはいた。

『よく頑張ったね、本当に』

そこにいたもう一人のかのん……昔の姿をしたそのかのんは、頑張ったことを誉めると同時にこうも言う。

『でもだから……今日失敗したら、終わりだね』

失敗したらみんな離れていってしまう。そんなプレッシャーの中、もう一人のかのんは独りで歌えるのかと問いかけ、かのんに更なるプレッシャーを与える。
もうシトロンはいない。ずっと一人なのだと……それを実感してしまったかのんは、その場から姿を消す。

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かのんを捜し、スタッフは奔走する。
かのんの疾走にあたふたするエルシィであったが、桂馬は冷静さを保っていた。

「ここが最後のイベント、最重要ポイントだ」

それを確信している桂馬は、必ず一番にかのんを見つけ出すことを決意する。

「このイベントは誰にも渡さない。ギャルゲーマーの名にかけて!」

とことで、桂馬は選択肢総当たり……つまりは手当たり次第捜すことに。

どれだけ捜しても見つからないかのんに、スタッフは何らかの事件に巻き込まれたのではないかと疑いを持ち始める。警察に届け出ればコンサートは中止。ギリギリまで捜すことに……


上空からかのんを捜していたエルシィは、先日知り合ったかのんファンを発見し話しかける。
危うくかのんを捜していることがばれてしまうところであったため、早々に立ち去ろうとしたエルシィ。去り際にシトロンのDVDを一緒に見ないかと誘われるも、見たい気持ちを我慢してかのん捜しを再開する。


かのんはライブの成功を無理だと感じていた。シトロンとして三人一緒でも無理だったのだからと卑屈になり、思い出したくもない過去を思い出してしまう。
そんな彼女が思うこと。

「桂馬君に会わなきゃ……」

その桂馬は、手当たり次第にかのんを捜していたものの、見つからず。見えない相手をどう捜すべきか、エルシィとともに悩んでいたところで、エルシィが閃く。

「神様! 駆け魂センサーがありますよ!」
エルシィGJ^^
でももっと早く気付いてよw

センサーを起動してみると、かのんがすぐ近くにいることが発覚。間もなく、桂馬はかのんを発見する。

「また、透明になるのが怖い?」

かのんは、いつだって強い不安を抱いている。人から注目されなくなったら、また透明になってしまうのだと……
だから、かのんは自分のことを理解してくれてる桂馬にずっと一緒にいてくれるよう求める。

「私を勇気づけて、私を見てて! 私にはもう、桂馬君だけなの!」

たくさんの人に誉められるのは無理だからと、かのんは桂馬だけを求める。桂馬が支えてくれさえすればそれでいいと、今の彼女はそう思い始めていた。しかし……

「嫌だ」

桂馬は今のかのんは拒む。べんべん。

「人の言葉でしか、自分を確認できないのか? それじゃまた…透明になるよ」

かのんは桂馬から目を逸らす。それは、桂馬の言っていることが図星だからだろう。
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「人任せはやめろ! そんなことしなくても、君の…………お、お前の歌…いいと思うぞ」

桂馬は照れながらも続ける。

「君は、君自身の力で輝ける!」

そう確信を持っていた。
これまで頑張ってきたかのんを……そしてそのファンを見れば、桂馬の言うことは確かに頷ける。

会場に詰めかけたかのんファンの声が聞こえてくる。かのんの光に惹かれてやってきたファンたちの声が。

「僕が独り占め……できないよ」

会場の声を確かに聞いたかのんは、ファンが待つその場所へ向けて歩み始める。

「桂馬君。私、一人のためにずっと歌っても、良かったんだよ」

その答えでも間違いではなかったことを示して。
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かのんの中から駆け魂出現。
エルシィはそれをビンの中に閉じ込める。

「駆け魂拘留♪」
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あらプリチー^^


かのんが会場に姿を現す。
ここからはプロ。開演を控え、すぐさま準備を始める。

そこで、かのんは気付く。お祝いの花の中に、らいむからのものとゆりからのものがあることに。
シトロンというグループ内で、ともに切磋琢磨した仲間からのお祝いは、かのんをより元気づけただろう。
かのんは独りではない。皆がいてこそ、一層輝きを増せるだろう。


かのんのライブが開演される。
かのんはもう迷わず、真っ直ぐ歩み始める。
彼女の歌声とその想いは、会場の皆に確かに届いただろう。
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リアルアイドルのことを少しは見直すことになった桂馬。
ちゃんとリアルと向き合ったからこそ、かのんがもうアイドルではないことに彼は気付いていた。

「かのんは、自ら輝くスターになったんだ」

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輝くべき対象ももちろんだが、輝かせる者がいてこそそれが成り立つ。
そのことを考えると、かのんはまさしくスターだろう。


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