STAR DRIVER 輝きのタクト 11話『サイバディの私的活用術』

事故。
救急車のサイレンの音が聞こえる――――



シモーヌは目覚める。

『何か、嫌な夢で目覚めた……』



船上。
シモーヌはカナコに朝の挨拶をする。その裏で、彼女は考えていた。

『この女はどんなに夜更かししても、いつも必ず私より先に起きていて、既に仕事を始めている』
それでいて美容を保っているのだからたいしたものだろう。



学園。
その授業中。

「ねえ、タクト君」

キタ━*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*━ !!!!!

実際は皆歓喜とは正反対の感情を抱いているだろうが。このクラスでは恒例なのであろう、カナコのイベントが始まる。

「中間テストも終わったっていうのに、私たち、何か弾けてないわね」

弾けるとは何ぞや。
言ってることもイミフであるし、そもそも授業中に語り始めるというその行為には関わりたくないものだ。皆は知らぬふりで済むものだが、話しかけられてるタクトはたまったものではないだろう。
カナコは電話をした夫の近くに女の気配がしたということを話してくる。

「ねえタクト君。ご存知かしら。人妻が浮気する理由の上位ランキングにはいつも、浮気した夫への仕返し、というのがあるんですって。私、それってなんだかわかるような気がするの。わかるような気がする私は、もしかしたらそのタイプなのかしら。ねえ、タクト君はどう思う?」

どう返せというのだろうか。非常に困ったところだ。

カナコに仕えているシモーヌは、カナコのスキルを認めながらも彼女のことを嫌っていた。何だかわからなくもないところだが、彼女の場合は単純な理由ではなく何か深い理由がある様子。

「というわけで、中間テストも終わったことだし、今日の放課後は船のプールで我が一組の親睦パーティーを開きます。みんなで弾けましょ」
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どういうわけでかはまったくわからないが、魅力的なお誘いだろう。これまで聞いていないふりをしていた皆も、好反応を見せる。

「ワニはいないよね?」
どうだか。



放課後。
素敵な船上パーティーが催される。

人妻女子高生は素敵な服で皆を魅了。そんなパーティーの見せ場は、タカシのピアノ演奏とワコの歌声とのコラボ。実に素敵なものだ……

綺麗で幻想的にも感じるそのイベントを終え、皆から心の底からの拍手が送られる。
親友ワコを後押ししようとするルリは大胆な水着を着ていた。しかし、彼女よりもイシノ先生の方が大胆な水着だった。酔って滅茶苦茶タチが悪くなって巻き込まれてるヒロシが可哀相だけどもw
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タクトにシモーヌとタカシが話しかけてくる。
ここで会うと思い出すのは竹刀で戦った時のこと。あまり思い出したくないものだ。



皆がパーティーを楽しむ頃、スガタは公園にやってきていた。

「この公園で人に会うのは初めてだな」

いつからここにいるのだろうか。そこにはヘッドがいた。
ここはこの島で一番夕日が美しく見える場所。ヘッドは絵を描く人だが、描きたいものがなくなってしばらく絵筆を持たないでいた。

しかし、彼は生粋の絵描き。
「もう描くのをやめようと頭で考えて納得したつもりでも、まだ描かれていないこれから描くべき絵が、早くこの世界に出してくれって騒ぐんだ」
「出たがっているなら、出してやればいい」

それはごもっとも。
才能は意味があって神様が与えたものなのだから。

「使わないのは罪かもしれない」

使いすぎるのもまた罪かもしれないが……

スガタはヘッドを一瞥してこの場を去ろうとする。
その背中を、ヘッドは両手のフレームにおさめる。

「君は美しい少年だな。君が美しい少年で本当に良かった」
そういうヘッドもry



綺羅星十字団総会。
マンティコールは、全てのサイバディの所有権を主張するおとな銀行こそがルールの拡大解釈をしているのではないかと訴える。

「サイバディを管理するのは、全人類に対して思い責任を負うことを、正しく理解する者でなければならない」

そういった発言の度に、シモーヌはカナコが……じゃなかった、セクレタリーは頭取がただ者ではないことを思い知る。本気で世界平和のことを考えているのだと。
そんな頭取に、マンティコールからサイバディの私的利用疑惑をかけられる。それが本当であれば、セクレタリーの評価は過大なものであろう。



レオンからカナコに結婚記念日のお祝いの電話がかかってくる。
この歳でもう結婚して一年経つというのか……実に恐ろしいものだ。

フランス語でレオンに対応するのはシモーヌ。彼女にとってレオンは実の父親であった。
それはカナコもタカシも、レオンですら知らないこと。シモーヌもそれを知ったのは一年前のことだった――――


交通事故にあったシモーヌが入院した際、病室のテレビでレオンとカナコが結婚をしたというニュースが流れていた。
見舞いに来ていた姉のミレーヌがそれを見て言った。

「今テレビに映っているあの男が、私たちの本当の父親なのよ」

実にあっさりと聞かされた出生の秘密。
シモーヌの母はかつてレオンの秘書だった。それがいつの日か愛人関係になり、生まれたのが姉のミレーヌとパメラであった。
パメラはミレーヌにカナコの秘書になるよう言われ、シモーヌという偽名を名乗りそれを実行した。


「もう一度戦って」

シモーヌはタカシにそう頼む。
しかし、ツァディクトが直るとしてもエンブレムを剥奪されている彼は戦えない。とことで、彼はシモーヌにダレトスを動かすよう提案する。

「シモーヌがアプリボワゼしたダレトスを、僕の好きにさせてくれないか」
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いけない男ね。



夜間飛行。
ミズノはそこで、タクトと楽しく練習を重ねる。そんな二人の様子を、マリノはじっと眺めていた。



「何を言ってるの!」

シモーヌからの申し出を受けたカナコは、いつものセクスィー沈着な態度とは裏腹に動揺を見せる。
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シモーヌは、動揺するカナコを見て面白いと感じると同時に、彼女が焦っているのだろうと感じていた。しかし、カナコの表情は焦りというよりもどこか憂いを帯びているような、そんな表情にも見て取れる……シモーヌの目にはそうは写らなかったようだが。

シモーヌは鏡で自分の顔を見ているよりも、カナコの顔を見ている時間の方が長かったであろうことを振り返る。
カナコの慌てていた表情を思い出しつつ、彼女は仮面を装着する。



「ただいまー!」

ミズノ帰宅。
今日も元気なミズノに、マリノは演劇部を見ていたことを告げる。
そんなところで風が吹いてくる。

「風がきた……」

風。空気の流れを読んだミズノは、窓から出て行こうとする。

「ありがと」
不意のお礼。

「だって、ずっと見てるのは好きだからでしょ」
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自分がそうであるように、マリノもそうであるはず。ミズノはそう思ったのだろう。
マリノが見ていたのはミズノばかりではなくタクトも見ていたのだから、それはつまり……

マリノは鏡で自分を見つめ直す。



タクトはスガタが芝居することを意外に感じていた。しかし、ワコからしてみればそうでもない。中等部の時、彼が一人芝居をやったのを見ているのだから。
その時はいきなりファンクラブができたのだという。

「与えられた役割を演じるのは、得意だから」

でも別に好きというわけではないのだろう……



バスの上。
ミズノは歌い始める。それは戦いの合図。


シモーヌは電気柩へと乗り込む。

「アプリボワゼ!」


ゼロ時間到来。
タクトの前にダレトスが現れ、さらにバンカーも現れる。

ダレトスに乗り込んだバンカーは、スターソード・アメティストを出す。別機体でも操作する人によってスターソードが使える。これは意外なところだろう。

「操るのもバンカーなんだ」
なんかすいませんw

タクトもエムロードとサフィールを出してダレトスと戦う。

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セクレタリーがするのはエネルギーをスターソードに集中するくらい。
とはいえ、2vs1なのは事実。

「2対1はずるいよな」
「ダメ、スガタ君!」

第一フェーズの力を使おうとするスガタと、それを制止するワコ。恒例行事となりつつあるそれであったが、今回は止め切ることができなかった。王の柱が発せられ、それはタウバーンの持つスターソードをパワーアップさせる。
それで一気に決着がついてしまう……



「余計なことをしたかな?」
「いや、けど……もし目覚めない眠りに落ちたら……」
「気にするな。才能は神様に与えられたものだ」
使わなすぎもよくないだろうが、使いすぎないかも心配だ……



「タカシの身が心配で戦いをやめたのね。それでいいの。あなたに戦いなんて似合わない」

その言葉はシモーヌにとって意外なものだっただろう。

「カナコ」

そこへ、意外な人物が姿を現す。

「ミレーヌ! よく来てくれたわね」

パメラの姉ミレーヌ。彼女はカナコの一番の親友なのだという。
シモーヌに傷が残っていないことを確認するミレーヌに、シモーヌは復讐のためにここに来させられたのではないかと訊く。

「一年前。あなたが交通事故に遭って意識が戻らなくなった時、泣き崩れる母さんを見て、あなたを助けるために、カナコがサイバディとアプリボワゼさせたの」

カナコのサイバディ私的利用のわけはそういうこと。
母とカナコが知り合いなのも意外なことであるが、カナコにレオンのことを紹介したのが母なのだという。

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「何故ですか?」
シモーヌはカナコに訊く。

「シモーヌという名が偽名であることも最初から知ってて、何故黙ってたんですか?」

それは、カナコがこのシチュエーションを気に入っていたためだという。

「だって、夫の愛人の娘が正体を隠しながら身近にいて、私を憎んでるなんて、なかなかロマンチックで素敵じゃない」

実に人妻女子高生らしい答えだ。
だからこそ、シモーヌは思う。

『やはり私は……この女が大嫌いだ』


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