とある魔術の禁書目録II #13『使徒十字(クローチェディピエトロ)』

唯一の武器は拳。そんな上条さんの不利な状況は変わらず、オリアナにいいように痛めつけられてしまう。

辺りも暗くなり、子供はそろそろお家に帰る時間。しかし、セクスィーなお姉さんを目の前にした大人にとっては、刺激的な夜を過ごすという選択肢もある。上条さんはどちらを選ぶか……言わずもがな、後者だろう。(語弊はあるが、この際それは無視する)

『あと一つ、何かがあれば……。あと一つ……!』

お姉さんと刺激的な夜を過ごすことに対し、上条さんは重要なアイテムが足りないことに気付いていた。(他意はない)


ステイルはボロボロになりながらもゆっくり顔を上げる。

「その名は炎…。その役は剣…!」
彼の伸ばす手からは熱いエネルギーが発せられる。

「顕現せよ。わが身を喰らいて力と為せ。 魔女狩りの王-イノケンティウス-!」

ステイルは立ち上がる。
そして、魔法名Fortis931として……

「我が名が最強である理由を、ここに証明しろ!」

オリアナに攻撃を仕掛ける。

「一緒に死ね!」

(・_・)エッ..?

「危ねぇだろバカ!」

とことで、上条さんはイノケンティウスの攻撃を打ち消す。
そこでオリアナに一瞬隙ができる。ステイルがこれを狙ったのかどうか定かではないが、上条さんの右拳はオリアナの行動を後手に追い込む。
さらにステイルがいるとなれば、オリアナは苦しいところ。

「灰は灰に。塵は塵に。吸血殺しの紅十字!」

決定打となる一撃をステイルが……

ぼてっ!
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ちょwwwwwww

「家に帰れ! ヘタレ魔術師!」
子供は帰る時間だもんね(´・ω・`)

しかし、ステイルの攻撃は終わっていない。上条さんを後押しするようにステイルの攻撃が向かい、軌道のずれた上条さんの右拳がオリアナのおっぱいにヒットする。
次なる攻撃をしようと、上条さんとステイルは争いつつオリアナのもとへ向かう。どう考えても争う必要はなく、ダメダメコンビであることは否めないのだが、それがオリアナにとっては厄介であった。相手の動きが読めないため、距離をとった所から魔術を使うオリアナであったが、それが上条さんの右手によってあっさり破壊されてしまう。
上条さんとステイルは一気に間合いを詰め、拳というシンプルなものでオリアナを殴り倒す。

オリアナは皆が幸せになる世界を望んでいた。そのためには絶対の基準点が必要。だから勝つしかない。

「私の名はBasis104」

再び単語帳をその手に掴むオリアナ。危機をいち早く察知したステイルは、上条さんを蹴り倒して庇う。
直後、氷刃の連弾が襲いかかり、ステイルはそれを受けて倒れてしまう。

「いい加減にしろよ。何人傷つければ気が済むんだよ……」

上条さんの怒りのボルテージは静かにだが確実に上がっていく。
オリアナが望む幸せな世界は、他人任せなもの。彼女にとっては、この世界に転がる主義主張を束ねてさえくれれば誰でもいいとのこと。そんな目的のために突きつけられる条件を、上条さんが許すわけはない。

オリアナにだって特別な思いがある。上条さんの知らぬ経験が。
「身に降りかかる事態に対して呆然と立ち尽くすしかない、あの表情を見たことがないから。ただ悔しいという一言を聞いたことがないから!」

それが事実としても、彼女がする行動に正当性はない。

「誰かのために、別の誰かを踏み台にしていいなんて理屈には、すり替えられない。――――絶対にだ!」

学園都市の者が罪を犯したわけではないのだか
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ら。

「誰だって失敗するし、時には転ぶ。けどな…転んだら起き上がればいい! どれだけ無様でも、全部裏目に出たとしても、立ち上がるんだよ! 他人の人生を、テメェが途中で投げだすんじゃねぇ!」

上条さんの説教タイム。
それを聞いても、オリアナの考えは変わらない。

「わが身に宿る全ての才能に告げる。その全霊を解放し、目の前の敵を討て!」

放たれるのは巨大な魔術攻撃。上条さんの右手をもってすれば、どんな強大な魔術であってもそれ自体は意味を為さない。そんなことは、オリアナだって嫌というほどにわかっていることだろう。だから、その魔術を盾に別の攻撃を用意していた。

爆発。
それに巻き込まれた上条さんは大きなダメージを負ってしまう。

オリアナが追撃にやってくるのが見える中、上条さんは大覇星祭のことを……傷ついた者たちのことを思い出す。

吹寄、姫神、ステイル、土御門……
大事な今を守ろうとしていた者たちのことを思い出し、上条さんは改めて力を貰い踏ん張る。
そして、いつものごとく容赦無用の右拳が相手の頬にクリーンヒット。
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決着がついた二人の上空を、ジェット機が通過していく……



ステイルの身を案じる上条さんだが、その前に使徒十字-クローチェディピエトロ-の発動を食い止めねばというところ。

『心配する必要はないかと。もうすぐ全てが終わりますので』

リドヴィア=ロレンツェッティ。彼女の声が聞こえてくる。
話す必要はない。彼女は近くにいるはずなのだからそれを止めるだけ――

『誤解なきよう告げておきますが、使徒十字-クローチェディピエトロ-は現在、学園都市にはありませんので』

驚きの一言。
それが示すのは、オリアナが囮だったということ。

改めて探索と攻撃が必要。もちろん、魔術的な。
それを行えるのは現メンバーで土御門だけだが、それは無理に等しい。
可能性があるとすれば、土御門に占術円陣でリドヴィアの場所を割り出してもらい、外の部隊に任せるというもの。しかし……

18:28。
残り107秒では、それも無理なことだった。

チェックメイト。
その土壇場で、上条さんは何かに気付き土御門に電話をかける。

「学園都市の外にあって、学園都市全体を巻き込む使徒十字-クローチェディピエトロ-の使用ポイントは、いくつある!?」
その中で、一番遠いポイントはどこかと上条さんは問いただす。

『学園都市外周北部1700mってとこだにゃー』

それを聞いた上条さんは、大覇星祭のスケジュールを確認する。

7:00 開会式
7:15 準備運動
7:30 400mタイヤ引きリレー
8:00 棒取り合戦
8:30 学園合同パレード
9:30 パン喰い競争団体
10:00 学園合同借り物競走
11:00 10kmマラソン(出発)
11:15 大玉転がし
11:35 学園対抗リレー
12:00 お昼休み
13:00 障害物競争
14:00 トライアスロン選抜
14:30 玉入れ
15:00 騎馬戦
16:30 おたま競争
……

『もうおしまいです』

残り20秒。
上条さんは動きを止める。

「確かにもうおしまいだな。結果がこのザマってんじゃ、俺は確かにおしまいだよ」

上条さんは姫神と交わしたのだから。

「なあ、そう思うだろリドヴィア。いくらテメェの幻想をぶち殺せたっつてもよ。クラスメイトとの約束も守れないようじゃな」
『はぁ? 何を――』

上条さんの言ってることがどういうことを意味するのか、リドヴィアはすぐにも理解することができただろう。

上空から星空が消えたのだから。

正確に言えば隠されたと言うべきか。一斉にライトアップされた街の電飾と花火により、夜空の星々は一瞬にして見えなくなってしまっていた。
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18:30。
それは、ナイトパレードが始まる時間。

「お前は、大覇星祭を守るみんなが作った光に負けたんだ。大覇星祭の主役が誰なのか、調べておくべきだったな」

大覇星祭の主役は、あくまでそれを彩るために努力した者である。ナイトパレードも彼らによって作り出された一つ。
それを眼中になく行動していた報いが下ったか。実に清々しいものだ。




事後報告。

「それで、とうまは私には一言も言わずに、世界と学園都市の命運を賭けた魔術戦に参加した挙句、ボッコボコにされて病院に運ばれてきたっていうわけなんだね」
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ごもっともです。
とことで、上条さんとインデックスのいつものやり取りが始まる。

インデックスが上条さんに噛みつく愉快な場面で、美琴と黒子がお見舞いにやってくる。
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イライラしつつも、大覇星祭において常盤台がトップに立ってることを告げ、罰ゲームのことを思い出させる。
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今の上条さんの体では競技にまともに参加できないのは明らか。ならば美琴が言うことは一つ。

「死ぬ気でやれば」

そうするしかないか……

自家用ジェット機内。
またの機会をうかがうべく、リドヴィアは逃げていた。

『あっあー、アテンションプリーズ』

その機内に、何故かローラの声が聞こえてくる。

ステイルの札を介して発せられるローラの声に、リドヴィアは不気味な表情を浮かべる。困難な局面ほどに打開した喜びは大きくなる。そのための表情であったリドヴィアだが、その壁を常に越えられるとは限らない。
扉が破壊され、リドヴィアは上空に投げ出されてしまう。

絶体絶命な状況。それでも彼女は続けて落下してくる使徒十字-クローチェディピエトロ-を受け止めるべく、魔術を構成しようとする。
ギリギリのタイミングとは言え、それだけなら充分に可能であっただろう。しかし……続いてパイロットまで落ちてくる。

『さてリドヴィア。貴様はどちらを選ぶ? 世界最大級の霊装か、迷える哀れな子羊か』

選択肢は二つに一つ。というわけではない。
ローラが作り出した高い壁を越え彼女を踏みにじるためにも、使徒十字-クローチェディピエトロ-を受け止めたリドヴィアはパイロットも受け止めるべく構える。

恐怖で顔を崩すパイロット。それは、リドヴィアの不気味な表情に対して恐怖していたためではないだろうか――――



アレイスター=クロウリー。

『鍵となる幻想殺し-イマジンブレイカー-の成長は未だに不安定』

彼は、自身が打って出る可能性も考慮に入れ、不敵に笑う――――



翌朝。
姫神秋沙は目を覚ます。これもカエル顔のおかげだろう。

傍らにはインデックスがいた。
「あいさ、なんか寂しそうに見えるけど、何で?」

上条さん絡み。
自分が助けられた時と同様に、また無茶をやったのではないか。その心配通りに上条さんが無茶をやっていたことを知り、姫神は悔しがるインデックスとは異なる表情を見せる。
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『そっか…。誰でも良かったんじゃ…』
上条さんは困っている人は誰でも助けるのだからと、姫神は自分の存在の希薄さを呪う。

「私はみんなの迷惑にしかなっていないのかもしれないね」
「そんなわけないじゃん」
その通り。

「だって、とうまはあいさと一緒にいると楽しそうだもん」

上条さんは何のために戦うのか。それはもちろん、上条さん自身のため。

「とうまにとっては、それが幸せなんじゃない?^^」

全ては、上条さん自身が下した結論。
その行動の中には、姫神のためのものがもちろん含まれている。これから姫神のいる病室に訪れてくることだって、きっと上条さんが幸せに思うこと。
それは同時に“秋沙”が幸せに思うこと。
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