バクマン。 18話『嫉妬と愛』

去り際の雄二郎に、真太は訊く。

それは、ジャック漫画の掲載順のこと。一般が知っての通り、掲載順は人気が大いに影響しているという答えが返ってくる。問題は、何故そうしているのかということ。真太がそう疑問に感じるのはごもっともで、読者側がそのことを当然のように知っていることが気になるところではある。掲載順で人気不人気の先入観が発生してしまうということになるのだから。

アンケートにより連載の判断をするというのもどうかと真太は言う。このルールであれば、最初から派手にいかなければならないのだから。だから連載漫画は退屈な一面もあるのだろう。最初は地味で徐々に面白くなっていく作品もあったら世界は広がるだろうに。

一つの意見だと思えばこれらは貴重なものだろう。しかし、連載していない今の真太の実力ではその意見はまともに聞かれない。雄二郎は帰っていく……


編集者としてはあまりいいものではなかっただろうが、少なくともエイジは真太の話に感動していた。
今のシステムでは、純粋に読者を楽しませようとしているのではなく、アンケートでいい結果を得ようという意図も少なからず入ってきてしまうのだから、純粋に漫画を楽しんでもらいたい側としてはやはり真太の意見は貴重なものなのだろう。

真太はジャックの中で『To LOVEる』が好きだと話し、それを例にとって先ほど話したことの解説を始める。
いい作品であることは認められても、エッチなためにそれをアンケートで選んだ事を知られたくないという思いが勝ってしまうため、こういった作品は不利になってしまう。自分で出すならまだしも、親に頼む小学生だっているのだから、真太の言うことはごもっともだろう。
しかし、『To LOVEる』は実際コミックが売れている。そこで評価できていて考慮もされているのだから、真太の言う“俺たちがジャックを変える”は説得力が増すところだろう。
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真太が考える案というのは、まず表紙はローテーション、そしてそれをめくるとアイドルの巻頭グラビアやポスター……
(・_・)エッ..?

ともかく、それらの話は原稿を上げてからとことに。
エイジは仕上げが終わっている原稿を感動し、その背景に感動。それほどまでに中井さんの背景実力は素晴らしいものか。


エイジは寝る前に次の打ち合わせのベースとなる話を考えることに。
その際に出したノートは、エイジが小学生の頃から描いていたものだった。
漫画家になろうと思った者は、たいてい子供の頃からノートに描いている。その話を聞き、サイコーは自分の過去のことを思い出す。

サイコーも同じだった。無我夢中で漫画を描いていた。
そしてきっと、シュージンも何か描きたいものがあったはず……

「新妻さん。悪いけどアシスタントやめていいかな?」

突然の話。
しかし、それは良きライバルにとって嬉しいものだったか。サイコーは何かを掴んだのだから。


5話目までは仕上げることで、サイコーは仕事を進める。
そして中井さん達の後押しもあり、サイコーは気持ちよくここでの仕事を終えることができたことだろう。

サイコーはここで変わることができた。しかし、変われたのは彼だけではない。中井さんもだった。

「今度ネーム描いて来るんで見て下さいね」
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『変わってる…。明らかにキャラが変わってる…!』



漫画家になりたかったあの時の気持ち。
あの頃好きだったキャラ。
それらを考え、サイコーはシュージンが描きたいと思ってるものがあると確信し、急いで家へと向かう。



シュージンは香耶の部屋へとやってきていた。
携帯小説も順調なようで何よりなとこだが、それをやっているのは主にシュージン。
二人でラブラブするのもいいが、シュージンはネームに力を入れねばならぬところ。しかし、香耶も疎かにできないのがシュージンの優しさ。今の状況でそれがいいものかはわからないが……



サイコーは帰宅する。
自分の部屋を探り、昔描いた作品を振り返ってみる。そして、目的の話を発見する。それは一言で言うと“探偵漫画”。
シュージンの家には漫画ばかりでなく、推理小説もあった。そのことを思い出し、サイコーは手ごたえを感じる。

すぐさまシュージンに電話するも、その傍らには香耶がいた。
香耶の家にいることを知り、苛立ちを隠せないサイコー。それは、表に出さずとも彼自身が亜豆に会いたいという想いを抱いているからだろう。

サイコーはシュージンに香耶といることの理由を問い、ネームが疎かになっていないか心配する。
どちらも必死。しかし、その必死さの基準に差が生じるのは仕方のないところで、二人の間に溝が生じ始めてしまっている。今はなんとか凌げたのが救いなところだが、今後どうなるかわからないところか。

『僕だって亜豆と一緒にいたい』

それがサイコーの本当の想い。
それを我慢して、彼は漫画に専念しているのだから……


サイコーは亜豆にメールを送る。

『亜豆さん、怒らないで答えてほしい。
何で僕と合わなくても大丈夫なの?』


そのメールを受け取り、亜豆は悲しげな表情を見せる。それはきっと、彼女も平気というわけではないからだろう。



翌日。
亜豆から返信メールが届く。

『真城くんとの夢と約束を大切にしたいから
夢が叶って会った方が、喜びも愛もずっと大きくなっていると思うから。』


一晩経った後のメールだからこそ、その言葉の重みは増したことだろう。
亜豆からのメールを受け取り、サイコーは決意する。

『もしシュージンが夏休み中にネームを作って来なかったら、一人でも漫画を描く!』

全ては亜豆のために。


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