STAR DRIVER 輝きのタクト 20話『描かれたあの日の虹』

カタシロ・リョウスケが見つける先。そこには綺麗な虹が架かっていた。

久しぶりに見るはずのそれだが、彼はいつも見ていた。描かれたあの日の虹を……



コフライトの復元は完璧。やられたばかりだというのにこうなっては、タクトもたまったものじゃないだろう。
しかし、ヘーゲントの復元はまだ完了していないという。それはプロフェッサー・シルバーが開発しているシステムの実証実験に協力しているため。タウバーンに勝つため、何を施そうとしているのだろうか……



ワコはいつものように禊を行う。
その最中、覗きの気配を感じお胸を防御。何故か守るのはお胸だけです。
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ワコが振り向いた先にいたのはカラス。しかし、油断はしない。それは彼女が己の第六感に自信を持っている証拠だろう。乙女のインスピレーションを侮るなかれ。



キャメルスターは不敵に笑う。
場所はいつものバー。

「ゼロ時間を解除して外に出た瞬間に、この島が核攻撃を受ける可能性も、なくはないよね?」
スティックスターのその疑問に、議長が答える。

「科学ギルドの計算では、サイバディは核ミサイルの攻撃にも充分耐えられる」
なんという機体か。

「だけどその時、サイバディとアプリボワゼしていない者はどうなるの?」
ソードスターの疑問は的確である。
皆水の巫女の封印が破られる瞬間、すなわち通常時間に出る時にはアプリボワゼをしておいた方が安全だとキャメルスターは考える。理想は、サイバディに乗り込んだ自らの手で皆水の巫女の封印を破ること。

「今の第3フェーズの状態でゼロ時間の外に出ても、世界は俺たちのものにできるよね?」
ヘッドは答えない。その代わりにダーツを投げるのみ。

「ヘッドは隠し事が多すぎる」
描く仕事も多いからそれは仕方のないこと。それに……

「隠し事はお互い様だろ?」

ヘッドはキャメルスターとダーツをやったという話をする。そこで彼はキャメルスターの腕前を実感した。戦う順番をダーツで決めていたと知れば、そこで一つ疑問が浮かぶ。
何故これまでキャメルスターが負けていたのか。
そこで皆は何かを感じ取り、バンカーも気付いてしまう。

『そうか。サイバディの復元シーケンスのリスクが怖くて……わざと負けていたんだな』
あなたと一緒にしないでくださいw
と言いたいところだが、それが的外れと言い切れないのが辛いところか。ダーツではわざと的を外していたというのに、実に皮肉なものだ。

「証拠もなく仲間を疑うのは良くないぞ」
議長のフォローが入り、ヘッドはキャメルスターに謝る。いやらしい笑いを含みながら……

『その笑い方。お前はあの頃から何も変わってないな。トキオ……』

議長ことカタシロ・リョウスケは、過去を思い出す――――




「俺の名前はツナシ・トキオ。君は?」
「カタシロ……リョウスケ」

二人の邂逅。
その空には虹が架かっていた。
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雨。
学園から帰ろうとする美少女のもとに、迎えの車がやってくる。

「親に決められた許嫁でも…こうして毎日迎えに来るあなたって、ホント律儀ね」

運転するのはカタシロ。彼が律儀なのか、そうする要素がこの美少女にあるのか……それはカタシロ本人にしかわからぬところか。

美少女の名前はソラ。
彼女と許嫁であるカタシロは、この時既に島の地下遺跡を極秘に研究するプロジェクトに携わっていた。それも親から与えられたもの。許嫁と同じそれに、カタシロは何を思うか……

「ね、止めて」

ソラに頼まれ、カタシロは車を止める。
彼女が車を降りて見つめる先。そこには綺麗な虹が架かっていた。
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隣で同じくそれを見つめるカタシロの手に、ソラは自分のそれを近づけ……
躊躇いつつカタシロの横顔を見つめる。何の感動も抱いていないように見える彼の表情。それを確認し、ソラは視線を落とす。

「こりゃすごいね」

そこに青年がやってくる。
綺麗な虹を絵に描き足そうとする彼とは、それが初めての出逢いだった。
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トキオが描いたキャンバスに広がる世界。カタシロはそれに一瞬で魅せられた。
それ以降、カタシロは暇を見つけるとトキオのもとへと赴くようになった。

「知ってたかい? ここはこの島で一番夕日が美しく見える場所なんだ」

その瞬間にしかない思いを永遠に残すことができる。トキオは絵のそういう部分を好いていた。
そんな彼のキャンバスには“R”のサインが描かれていた。

「俺の雅号だよ。未来の名前、かな」

“ミヤビ”のルーツはここにあったか。

「そんなことより……ソラさんを俺に描かせてくれないか?」
理由は単純。

「あの美しさは永遠に残す価値がある――――」




永遠の形として残されたあの日の虹。
カタシロは一人、その絵を見つめる……



タクトは時計の修理をする。居候の身なのだから、これくらいはして当然なところだろう。
そこからは窓の下がよく見える。タクトの視線の先には、麗らかな日和に心地よさを感じたのか幸せそうに眠るワコの姿が。
実に平和な風景。
ワコが眠るそこは昔から彼女のお気に入りの場所らしく、猫のようにリラックスした可愛らしい寝姿を見せていた。
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そんな彼女のもとに、スガタが近付く。タクト達が見ていることを知らず、彼はワコに顔を近づけていき……
そののち、ワコは目覚める。何事もなかったかのように話すワコとスガタ。それはこの光景が二人にとっての日常であるからなのだろう。その光景を前にし、タクトは何を思うか……



喫茶店で勉強をするケイト。
彼女の前に、3年のリョウ・ギンタが現れる。

「綺羅星」
「綺羅星」

それは文字通り(ではないが)挨拶のようなものだろう。
正体を明かそうとしてやったものではなく、互いに綺羅星十字団のメンバーつまりはイヴローニュとキャメルスターとで会話をするという合図のようなもの。

「どうした。暇な時はいつも動物に乗り移って、島中を嗅ぎまわってるんじゃないのか」

キャメルスターの第1フェーズはバレている。それは彼も想定していたことだろう。
かつてヘーゲントを勝手に使用していたことを挙げ、ヘッドがイヴローニュの行動に甘いことを指摘する。

「そう? あたしに気があるのかな?」

もしかしたらそうかもしれない。そうでないのかもしれない。
キャメルスターは後者の可能性に目星をつけていた。まずはイヴローニュがシルシを持っていることを指摘する。

「隠し事は自分が思っているよりバレてるものなのね」

イヴローニュが見つめる先ではオカモト・ミドリとアオキ・ツバサがイチャついていた。これでバレてないつもりだというのは甚だしいw

「何故ヘッドは君の封印を解かないのかな? ひが日死の巫女さん
「……時期があるのよ」
イヴローニュはあくまで冷静。



ヘッドがかつて病院に訪れた際、そこに寝ていた美しい青年。
彼は病院から場所を移されていた。
手放したくないものをつなぎ止めておく鎖があるそこへ……

『お前は、彼女を愛しているのか?』

再びカタシロの過去へ――――




カタシロの瞳は真実を映し出していた。
トキオとソラがキスする様を。

「やあ。これから3人で街に繰り出さないか?」

素敵な提案。
しかし、ソラはカタシロの横を通り過ぎ、その場から去っていく。


トキオは地下の研究のことを知っていた。よそ者であるにも関わらず。
カタシロはその研究メンバーである。そのことを羨むトキオだが、カタシロにしてみれば敷かれたレールの上を走るだけの人生。
与えられたカタシロが、与えられなかったトキオを妬む。しかし、トキオの家にもそのシルシは継承されていた。一人息子であるにも関わらず、彼にそれが継がれることはなかった。それが彼の運命だった。

「お前は、本当に彼女を愛しているのか? ソラはお前のことを…!」

トキオの描く絵は、現実の世界にあってカタシロでは気付けない美しさを的確に結晶化していた。
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しかし、トキオの目にはソラが映っていない。そして、ソラはその事実が見えていない。全てが見えてしまっているのはカタシロだけ。彼のレシュのシルシが光り輝き、彼は全てを知ってしまう。
左目からは血が流れる……


トキオは地下にいた。
その傍らにはマキバ・シンゴがいて、彼はシンのシルシを光放っていた。

「こんなもの欲しければ、トキオにあげるよ」

利害一致のトキオとシンゴ。
二人が肩を組む姿は実に絵になる。
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いつの間にか話しを進めているトキオの手腕はたいしたもの。しかし、この日からその名は言い直さなければならない。

「今日から俺はトキオじゃない。ミヤビ・レイジだ」

“雅”と“R”を含んだ新名。それは彼が絵を忘れていないということでもあるといいが――――




反応している周期が短くなっている。シンゴの覚醒は近付いていた。
部屋のすぐ外では、カラスが飛び立つ……



キャメルスターは気付く。ヘッドもサイバディ復元のリスクを恐れていると。だからシンゴから新しいシルシとサイバディを継承できるようになるまでフェーズが進むのを止めていると。
フェーズを進めようとしないのには意図があった。しかし、それは全てヘッドの都合。

「つまり、皆水の封印を破るのを待つ必要はないわけだ」



タクトのもとにケイトが現れる。
島で一番のお気に入りの場所だというそこは、ケイトの母が生きてた頃はよく散歩に来ていたのだという。
ニチゴのゴシキはケイトの叔母。母ではない。

「ありがとう」

ケイトは内緒にしてくれてることに関してタクトにお礼を言う。
わざわざいいのに。

タクトはスガタとワコのことが気になっていた。どちらが気になっていたのかは定かではないが、二人と仲良かったケイトなら何か知っているのではないかと考えたのだろう。それを訊きかける。
ケイトは小さい頃を思い出し、3人で一緒にいたことを語る。本当は自分が邪魔者だったのではないかと。
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「痛っ!」

そこでタクトの腿に痛みが走る。蛇が噛みついたからである。
それもただの蛇ではなく、ハブ。ケイトはすぐさま処置を施す。さすがは島育ちといったところか。

あとは血清を打てば大丈夫。タクトは救急車に乗せられ、それを打たれたまさにその瞬間、ゼロ時間が訪れる。

負傷した左足が万全でない中、彼の前にサイバディが現れる。

「アプリボワゼェェー!!」

ジャンピングアプリボワゼ。
颯爽と登場できなかったタウバーンに、キャメルスターが搭乗するギメロックはスターソード・コライユで斬りかかっていく。

とにかく攻撃の手を緩めないギメロック。それは、今のタクトの状態を彼が知っているからであろう。
さきほどのハブは彼の第1フェーズだったというわけか。

ギメロックはコライユでタウバーンの動きを封じている間に分離。半身で皆水の巫女のもとへと向かう。
ワコを庇い前に出たスガタは第1フェーズを発動。しかし、それは第3フェーズの機体には通用しない。このままではマズイところであったが、意外にもニードルスターが動き出す。

「アプリボワゼ!」

ギメロックの手はワコに忍び寄る……
しかし、それを邪魔する者が現れる。

それはコフライト。

「どういうつもりだニードルスター」
それはニードルスターが言うべきセリフである。

「ウィンドウスターのサイバディがまだ動かないのに、勝手にゼロ時間を解除するなぁ!」

まさかの幸運。とにかく……

「イッツア……チャァァァァーンス!!」

豪快・銀河十文字斬りでまずはギメロックの半身を破壊する。
あとは簡単。タウミサイルでキャメルスターを仕留めるだけ……。



タクトはこれまで通り、ワコやスガタと楽しく過ごす。
ワコのポケットからはタクトがプレゼントした懐中時計がはみ出る。それを見つめ、カタシロはまたも過去を思い出す――――




レイジにシルシを与えるはずだったシンは眠りに落ちてしまう。

「トキオはあの男の子に随分と御執心ね」

レイジではなくトキオ。その言葉から、ソラがいかにレイジの真の姿を知らないかがわかる。
彼女の隣に座り、カタシロは話し始める。

「絵を描くあいつが好きだった。けど、今のあいつは野心が全てだ。それ以外のことが心にない。絵のことも、君のことも」
でも2人はもう元の関係に戻ることはできない。

「子供がいるんだろ?」
カタシロにはそれがわかるのだろう。

ソラはトキオが変わったわけではないと訴える。カタシロの方が自分のことを何とも思ってなかったのだと指摘して……

しかし、そんなことはなかった。
カタシロは懐中時計をソラに見せる。
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それを開いてみると、中には空の写真が収められていた――――




『ソラはその後島を出ていった』

わかっているのは、生まれた子供をトキオの父親に預けたことのみ――――




「俺のシルシをお前にやろう。こんな力、俺には必要ない」

レシュの力のお蔭で、カタシロはレイジとソラのことが見えていた。見たくなくとも見えてしまい、それから目を背けようとしたことで左目は視えなくなってしまった――――




シンゴはもうすぐ目覚める。
そこでレイジはカタシロに問いかける。

「ソラは……いつこの島からいなくなったんだ?」

レイジの時は狂っている。

『やはりお前は……心がゼロ時間に囚われている』


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