STAR DRIVER 輝きのタクト 23話『エンペラー』

日曜の朝でも稽古はおこなわれる。

「人を好きになるって……何なんだろうな」

眠そうなタクトとは裏腹に、スガタは一人語り始める。
思い出すのはケイトのこと。

「抱きたいとか……支配したいとか、結局はそういうことじゃないのかな」

これは新手の精神攻撃というわけではない。スガタの純粋な考え。
スガタはこれまでうやむやになっていた賭け試合の話を再び持ち出す。ワコとの婚約を白紙に戻すという賭け金を釣り上げて……

「僕に勝ったら、ワコをやる」

ワコはいないがそれで決定。二人の勝負が始まる――



浴場。
いつものように仲良く入るタクトとスガタ。先ほどまでおこなっていた稽古では実質的にタクトが勝っていたようだが、稽古だからとトドメを躊躇ったタクトにはまだまだ甘さがある。それを戒めなければ、本当にタクトが勝ったとは言えないか。

「ワコを守り続ける自信があるか?」

スガタはタクトを真っ直ぐな視線で見つめ問いかける。
それはいつも以上に真剣で……

「おはよーう!」
ワコ参上。
脱衣所にいる彼女のもとへジャガーがやってきて、

「ご一緒に入浴されるなら、着替えをご用意しますが」

冗談ではない。
ワコからしてみてもジャガーからしてみても、別の意味でそう言える。


入浴後の朝食。
そこでスガタにお荷物が届いたとのことで、その絵が披露される。

スガタが描かれたそれは右下に“R”のマーク。
「どうやら僕は、君の父親と会ったらしいな」

見た目の歳はスガタとそう変わらないはず。となれば考えられるのは第1フェーズの力か。
それはタクトもある程度想定したいたことである。そう広くないこの島で見つからないのだし、状況が状況だけに覚悟は決めていて当然のところか。

それにしてもスガタが描かれた絵。
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スガタに似ているように見えるものの、明らかにスガタではない。嫌なリビドーが感じられる。

たとえ相手が誰であれ、ワコを狙っている奴とは戦うと言うタクト。それは父親も例外ではない。今彼が優先すべきは何をおいてもワコ。それは仮にスガタが立ちはだかることになっても変わりはないだろうか……
ともかく、どんな状況にも的確に対応できるタクトの平常心は評価できるところ。それを確認したスガタは新たな手を打つ。

「ワコ。デートしよう」
「え!?」

ワコ大驚き。
そしてさすがのタクトも平常心ではいられず。



デートの日。
緊張しちゃってるプリティーなワコがシンドウ家を訪れる。
スガタは彼女の服の色に合わせ、二人はデートを開始する。


タクトは散歩で学生寮前へとやってくる。
そこにはベニオ、ジョージ、テツヤの仲良しトリオが。

「お前こそ、今日はトリオじゃないのか?」
応。

「スガタとワコはデートです」
それに過敏に反応したのはベニオ。まだ諦めていないのだからと。

タクトの部屋はもう直っているとのことで、ジョージはいつ戻ってきてもいいと言う。
それはタクトを寮に呼び戻してどうにかしようと考えているわけではない。

「あいつ……なんか本当に辛そうな顔してたからな」
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ジョージのその言葉に、テツヤは静かで優しい笑みを浮かべる。
とても素敵な人達だ……

「で、ドライバーでもないのに、俺たちはいつまで綺羅星る?」

ジョージもテツヤも女性にモテる。綺羅星っている意味はあるのだろうか。

「青春を謳歌して、結果、旅立ちの日を迎えた時、部外者でいていいのか?」

それはベニオ次第。
彼女がやめない限り、二人はフィラメントであり続ける。

「今も昔も、あいつのナイトか」
それもまた素敵なもの。



スガタとワコのカップルは実に絵になる。
しかしながら、3人組になって以降、ワコは二人きりの状況になると落ち着かないでいた。それは、デートをしようとちゃんと誘われたのが初めてであるからでもある。

「いつか、僕らが結婚したら……そこにタクトが遊びに来るのかな」

………………

「それとも、ワコとタクトが結婚して、僕が遊びに行くのかな」

二者択一か、それともまた別の未来があるか。それはまだまだわからない。

「この前の舞台でのキスは、どうだった?」
「あれはただのお芝居だから」

ワコは笑ってそう答える。
人工呼吸と似たようなもので、あれは真実のキスではない。だから……というわけではないだろうが、スガタはワコに迫る。

「ねえワコ。キスしようか」

二人は急接近……だが。

「冗談。冗談だよ」
どこからどこまでが冗談か。その判断は難しい。



タクトは一人で映画を観ていた。
映画のキスシーンを見て思い出すのは、ワコとのキスシーンのこと。ぽわ~んとした表情になるタクトが実に可愛らしい。
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気付けば映画は終わっており、劇場には誰も残っていなかった。


海岸。

「ねえ。そこの彼」

タクトにレイジが話しかけてくる。
道を訊きたいというレイジは火山がよく見える海岸の場所をタクトに尋ねるが……

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タクトはその顔面に容赦のない一発をぶちこむ。

「白々しい芝居してんじゃねぇ」

冷たい視線がまたステキ♡

「やはりあいつは始末するしかないな」
殴られたからではないと言うが、このタイミングでのそのセリフは実にカッコ悪い。



「俺はやる」

キャメルスターはギメロックを復元させることを決意する。
ソードスターもそれに賛同し、積極的な二人に感化されスティックスターも一暴れすることに決める。



夕方。
タクトはデートを終えたワコと二人で過ごす。
今のこの状況だってデートのようなもの。しかしながら、タクトは納得のいかない複雑な表情を浮かべる。昼にデートしたスガタに、夕方はタクトとデートするようにとワコが言われたこともまたタクトを複雑な思いにさせるか。

「タクト君は、今日何してたの?」
「父さんに会った」
そして……
「とりあえず一発殴ってきた」
ずいぶんとあっさりしたものだ。

そんなところでゼロ時間到来。
さすがに慣れたところだが、今回はいつもと違う。相手は一体ではなく三体なのだから。

「今日はなんだか賑々しいな」
それでもタクトのすべきことは変わらない。返り討ちにするだけ。

「アプリボワゼ!」

タウバーンが颯爽登場。タクトはそれに颯爽搭乗。

ラメドス、ギメロック、ザイナス。三体のサイバディで同時にタウバーンに仕掛けるのは卑怯に思えるかもしれないが、冷静に考えれば正しい行動とも言えるだろう。少なくとも、サイバディ復元のリスクを背負った分、勇気があるのは間違いない。

タウバーンは三体のサイバディを相手に戦うが、さすがにそれはなかなか厳しいところ。絶対的な能力差があるわけではないのだから、この戦力差はタウバーンにとっては酷であった。それでもなんとか戦えているのは、彼が幼少の頃からスタードライバーとして訓練されてきたからである。だが今日でそれも終わりか……。だとしたらバニシングエージもたいしたものだ。

タウバーンはそう簡単にやられない。それでも時間を増すごとに相手の連携が良くなっていき……イッツアピーンチ。そんなところで……

「来い! タクトッ!!」
スガタがタクトを呼ぶ。

「僕を使ってタウミサイルを撃て」

深い説明はしない。いや、必要ない。

「信じろ」
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その言葉だけで十分。
タウバーンはスガタを吸収。そして……

「エキセントリック!」
「タァァウ!」
「「ミサイィィィィィィィル!!」」

スガタ射出。
仲良し3人組を一気に貫き勝負あり。
スガタが凄いのか何なのか、イマイチよくわかんないぜ……

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スガタが見つめる先にはイヴローニュ。
先日ケイトがひが日死の巫女であると知ったスガタは、それと同時に彼女の正体を知った。

「ブーゲンビリアの、イヴローニュ」
と。



通常時間。
いよいよ敵も必死ということに、さすがのタクトも不安を隠せないでいた。しかし、そんなタクトをよそに、ワコはロールキャベツとオムライスとクラムチャウダー、それに小エビのサラダを注文する。

「ワコは怖くないの?」

怖さよりも食欲が勝る。というわけでもない。

「だってタクト君とスガタ君が揃ってれば、無敵だもん」
タクトは凄い。それと同じように、スガタも凄いのだから。



いつものように綺羅星十字団の幹部が集まる。
しかし、イヴローニュはそこにおらず……というところで、綺羅星十字団の総会が始まる。

「今宵……新たな仲間をここに迎える」

煙と共に、その男が姿を現す。

「綺羅星ィ十字団。第一代・エンペラー代表……キィィーングー!!」

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そこにいたのはスガタであった。
それにしてもこの議長、ノリノリである。

スガタは仮面を装着する。これで彼は綺羅星十字団の一員。それを真に示す決定的な一言を、彼はついに口にする……

「綺羅星!!」
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なんてカッコイイんだろう……




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