世界一初恋 01話『First impressions are the most lasting.』

図書室。

とある一冊の本をとろうとして手を伸ばすと、もう一人その本をとろうとしている者がいた。
それはいつも遠くから見ていた憧れの人。その人とまさかこうしてお近づきになれるとは、思ってもみなかっただろう。
緊張と喜びが溢れ出る瞬間。

「好きなんです」

正直に胸の内を打ち明ける。
それが、全てが純粋だった頃――

――そして10年後。

小野寺律、25歳。
すっかりやさぐれてしまったようです(´・ω・`)



彼は丸川書店の少女漫画部門に配属されることとなっていた。
希望は文芸だが、今更どうすることもできないか。

文芸やりたくて前の会社をやめたというのに、これでは意味がない。それに男で少女漫画は窓際コースではないかという危惧もあった。しかし、その心配は無用のよう。以前は会社のお荷物だったようだが、今の編集長が就いてから1年で出版部門1位に。しかも編集全員男性でイケメンなようで、期待のもてるところかもしれない。律は男だけど(´・ω・`)

律はやめることを視野に入れつつも、やり手編集長は見ておこうとだけ考える。そんなこんなでエメラルド編集部に挨拶に行くと……そこは地獄だった。
臭気漂うそこは、周りの者たちも避けるような存在。
編集長の高野も全然キチンとした人ではなかった。彼に挨拶して、漫画は初めてであることを告げる。すると……

「使えねぇ」

最悪の第一印象。
そんなところで代理原稿があがったという連絡が入り、律は高野とともにその代原を取りに向かうことに。

3日で仕上げた女性漫画家さん。たとえ代原とはいえ、ただの穴埋めの存在ではないのだから最善を尽くさねばならない。とことで、キスシーンをもっとドラマチックに描けないかと、高野はその漫画家さんに注文をつける。
しかしなかなかうまくいかず……

「キスしたことくらいあるでしょ」
セクハラやん(´・ω・`)

自分がしても自分では見えないからとことで、高野が手本を見せることに。
資料をとりに行くならば律が行くというところであったが……

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ギャーーーー!w
そしてキャーーーー!(*>ω<*)

仕事で同意もなく人の唇を奪うだなんて……興奮しちゃうじゃないw
しかし律はそんなこともなかったようで、げんなりとする。

とにかく、エメラルド編集部は他編集が避けるほどの変人集合体。しかしながら少女漫画には情熱を持っている。いろんな意味で。

胃を痛めながら、律はこれまでの道を振り返る。
律の父親が出版社の社長ということもあってか、律は昔から本が大好きで親の会社に入社した。
大物作家の担当になってやりがいと大変さを味わいながら、幸せを噛みしめていたが、彼が所属しているのは父親の会社。社員の愚痴は当然のように彼の耳に入ってきた。律は決してコネに甘えていたわけでもないのに……
かつての律であればショックで立ち上がれなかったかもしれない。しかし、この時の律は既にねじ曲がっていたのであるw
とことで、他社でやることに決めて今に至ると。

憧れのあの人と身を重ねた時のことを思い出し……
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が、思考ストップ!
ともかく、今を考えねば。

入稿を終えた高野と合流した律は、小野寺出版の御曹司であることを確認される。
それは切っても切れない運命。しかし、高野にとって律の考えていることなどあまり関係なかった。

「やる気ねぇなら、邪魔だからやめてくれ」

好きなことを仕事にできる人なんてごくわずか。最初は誰でも素人なんだからと、高野は暗に励ます。

「ま。使えねぇ奴は何しようと使えねぇが」
励ましてるんだよ、うん(´・ω・`)

やるからにはやる。ここで負けたら前と同じだと、律は少女漫画を読んで必死に仕事に取り組む。
負けず嫌いのその根性はとても素敵なもの。高野もそんな彼の姿をしっかりと見ていた……



翌日。
寝不足ながらも、律はエメラルド編集部にやってきて……

「「おはよ。小野寺君」」
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そこには花咲く空間があった。
昨日と同じとは思えないそのキラキラした場所。その詳細を聞こうと、律は近くにいた部外者を拉致る。

その者の情報によると、エメラルド編集部は20日の周期で動いているのだという。
まずはプロットチェック。この段階では普通。
ネームチェック。ここでもまだ大丈夫。
下絵チェック。だんだんとヤバくなってきて……
原稿受け取り。家に帰ることができず……
デット入稿。風呂にも入れず……(´;ω;`)
ゲラチェック。
校了。
そしてリフレーッシュ!
それがエメラルド編集部の1周期。

編集部がピンクの空間になっているのは、郷に入っては郷に従えの考えのもと。読者の気持ちを考えるための方針なんだとさ。
最後に一つ。彼らは乙女部と呼ばれていると。

それでも律は改めて編集部へと戻る。
優しい先輩にいろいろと教えられという点ではこの編集部も悪くないだろう、うん。

そんな中、律はとある漫画のあるページを読んで、それが手抜きではないかと指摘する。背景がやたら白いし、トーンとセリフだけのコマもあるが……

「バカモノがぁーー!!」

高野のコミカル怒り炸裂!
それもそのはず。これは乙女のキュンゴマなのだから。
とっても繊細に心を表現しているというのに、律はまだまだだね(´-ω-`)

そんな律に触れ、高野はやはりかつて会ったことがあるのではないかと言う。
同じ都内で住んでいてそれも同業者なのだから、どこかですれ違っていたのかもしれない。今はそれで納得するしかないか。

律のことを律ちゃんと呼ぶ翔太は、漫画目録をどうするのかと問う。
律は自社の作品を位置から暗記しようという意図を持っていてそれを素直に打ち明けるが、翔太に驚かれる。

「俺、学生の頃、図書室の本全冊読むとか普通にしてたんで」

その言葉に高野が反応する。
律のやっていたことは確かにすごく、反応してもおかしくないところかもしれなかったが、高野のそれはどうも違う。何があるというのだろうか……



夜。

『使えないとは思わせない。高野さんだけには……』
律は仕事に専念する。


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