デッドマン・ワンダーランド #01『死刑囚』

スリルと興奮のアトラクション、デッドマン・ワンダーランド。
五十嵐丸太はそこの情報を見ていた。

遊園地みたいな刑務所であるそこは修学旅行で行くところ。
友人である美々やヤマカツとともにそのことを話しながら、彼らは平和な一時を送る。
たとえどんな場所であっても、皆で遊べれば幸せ。それを感じる美々の考えはとっても素敵。


授業が始まる。
すると間もなく、丸太の耳にはかつて聞いたことがあるような歌が聞こえてくる。
そしてふと窓の外を見ると、そこには得体のしれない赤い何者かがいた。他の者たちもすぐにその存在に気付くが、次の瞬間には激しい衝撃で意識を失ってしまう。


丸太が目を覚ますと、辺りは酷い惨状だった。
見回してちょうど見つけた美々に話しかけてみるも……彼女はもう生きた存在ではなくなっていた。

そこで生きているのは丸太と赤い何者かのみ。
恐怖に怯える丸太は、赤い何者かの手によってその胸に赤い結晶を埋め込まれる。



次に丸太が目覚めたのは病院のベッドの上だった。

「長野第四中学での生徒大量殺人事件。その被疑者として君を連行する」

突然。
丸太は無実の罪を着せられ逮捕されることとなってしまう。

思い出したくない記憶を甦らせながら丸太は胸の傷を確認してみるも、そこには何もなかった。
それでも何もしていないことを主張し、弁護人の玉木にそれを理解してもらう。最善を尽くしてくれると言う彼に丸太は安心するも……

「五十嵐丸太被告を……死刑に処する」

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全てが終わった。
何もしていないというのに。

丸太からしてみれば何もしていないのは明らかなのだが、被害者の家族にとっては違う。捜査が全てであり、それがたとえ嘘だとしてもそれを嘘だと知る術はない。
だから、なおも抵抗しようとする丸太には怒りが募るばかり。それは美々の父親も同じである。

誰も丸太の言うことを信じようとはしない。それにはまた理由があった。

『絶対無罪だね』

丸太が弁護人にそう言う映像が流される。
それはもちろん丸太に覚えのない偽りの映像。この時初めて丸太はとんでもない陰謀に巻き込まれてしまったことを確信したか。知ったところでもう手遅れだろうが。


悪さばかりのウッドペッカー♪
今日も穴あけ♪
森ボロだらけ……♪


少女は風を浴びながら歌う。
その途中で、ある気配を感じる。

「丸太……?」



デッドマン・ワンダーランド。
東京復興のための観光事業を刑務とする、完全民営化刑務所。丸太はそこへやってくることとなる。

丸太は他の囚人とともに、看守長のマキナからここの説明を受ける。
ここは完全民営化に伴う独自の管理体制や、刑務所と拘置所の統合による合理化、囚人のショーやアトラクションの収入で経営している。また、マキナの胸はGカップである。本当にすごい刑務所のようだ。

ここに来た者はまず袋が支給され、そこに必要最低限のものが入っているという。
そんな説明の途中で、荷物を運んでいた者が丸太にぶつかってくる。

「ごめん。大丈夫?」
そう言う彼は丸太が落とした袋を拾い彼に手渡すが……

「おい、ぶつかった方。今盗んだ物を出せば許す」
……?

「出さないなら、償え」

そう言い、マキナはぶつかってきた男を斬りつける。
なんと狂った刑務所か。
しかし、ここでは不条理こそが現実。そして囚人たちにはそれから逃れる術はない。


マキナの派手な行為、死刑ルールの説明不足を玉木が注意する。
やはり彼はここに関わっている人物だったか。

丸太は刑の執行を待たずに事故死する予定だという。放っておけばすぐに死刑になるのにわざわざそれを仕込むのは、玉木が楽しみなことを待ちきれないタイプだから。彼は何を企んでいるのか……


丸太はここで働かされながら、あの夏の日の思い出を思い出す。
美々やヤマカツと過ごしたその日々はもう戻って来ない。

「もう、死にてぇよ……」

そんな彼の前に一人の少女が降り立つ。
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「死にたいなら……あたしが殺してあげる」
笑顔でそう言う彼女は本気。
しかし、彼女の攻撃をよける丸太の動きから、死にたいというのが嘘であることをすぐに悟る。

「ここは……死にたくないって言ってるよ」
丸太の胸。
そこにある思いは嘘をつけない。

「丸太とシロは友達だもん」

彼女は何故丸太のことを知っているのか。その疑問を晴らす前に、友達を殺さないのかという疑問に移る。
丸太は絶対に友達を殺さない。その言葉は確かに真実。

そんな彼に絡んでくる囚人が現れる。
クラスメイトを殺したという話に触れる彼らだったが、丸太は友達を殺していない。その言葉を信じるシロが、その男を突き飛ばし喧嘩が始まる。

シロの動きもなかなかのものであったが、複数人を相手にするのは酷。シロが気絶させられたのちに丸太も抵抗するが、力及ばず一方的に蹴られてしまう。

そこで丸太を殺すための仕掛けが起動する。
爆発が発生し、それにより崩れた瓦礫が丸太のもとに降り注ぐ。
逃げる暇はない。それを何とかしなければならない状況で、丸太は考える。

『ホントは、死にたくなんかない。 俺は無実だって証明して…… あいつを…あの赤い男を死刑にして…… みんなの…ヤマカツと美々の仇をとりたい……!』

そのために、丸太は強く願う。

『俺は……生きたいんだ!

彼の胸に埋め込まれた結晶が光り輝き、特殊な力が発動する――



死刑執行囚が人質をとってキャンディを要求する。
そんな彼に看守たちがするのは世間話。それで全ては解決した。
間もなく、彼は首錠の効果によって死ぬことになる。

「それが、死刑ルールだ」

この運命から逃れるためにはキャンディが必須。それで命を永らえさせるしかない。



丸太は助かっていた。
シロも無事で、目覚めた彼女は幸せそう。

「ねえ丸太。今度一緒におやつ食べようね」

おやつは友達と食べた方がおいしい。だから、一緒に食べる。

「シロと丸太は友達だもん」




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