夏目友人帳 参 01話『妖しきものの名』

―小さい頃から時々変なものを見た。

夏目レイコらしき姿を目撃したとある妖怪が、別の妖怪にその所在を問う。
知らぬが真実。夏目は木の上に隠れており、やり過ごしてから姿を現す。実に慣れたものだ。

―彼が見る変なものは、恐らく妖怪と呼ばれるものの類。

祖母の遺品、友人帳。
強い妖力を持っていた祖母レイコは、出会った妖怪に片っ端から勝負を挑み、打ち負かすと子分になる証しにその名を書かせた。
名を呼べば決して逆らえない契約書の束。それが友人帳。
それを継いで以来、夏目は追われる日々が続いていた。


息を切らして家に辿り着いたものの、心配させぬよう息を整えて家へ……というところであったが、庭に茶碗を発見する。
それは小さな妖怪で、家の下へと逃げて行ってしまう。

「人の家の下に勝手に入るな!」

夏目がそう喋りかけているところへ塔子がやってくる。
買い物から帰ってきていきなりおかしな光景を見ただろう。夏目はネズミがいたのだと言って誤魔化す。
でもそれならば大丈夫。この家にはネコちゃんがいるのだから。



夜。
今日はすき焼き。美味しいそれを食しながら素敵な時間を過ごす。

両親を早くに亡くし、親戚の間をたらいまわしにされた夏目を引き取ってくれたのが藤原夫妻。
ここは夏目にとって本当に大切な場所であった。


ニャンコ先生によると、夏目が見たのは影茶碗という妖怪。もう2週間くらい床下に住み着いているという。
用心棒のくせに役に立たない……アイスの棒が当たりだからともう一本貰ってくるように言うニャンコ先生のなんと頼りないことか。

しかし、今回のはそんなに心配する必要はない。
人恋しくて古い民家の下に住み着くそれは、家に災いが訪れる時家中を走り回って知らせてくれたり、気まぐれに身代わりとして災厄を受けてくれたりするという。
害がないなら問題ない。そもそもニャンコ先生の用心棒というのは、夏目の死後に受け取ると約束している友人帳をあやかしから守っているだけにすぎない。

なんてところで、来客。
とある妖怪が夏目から名を返しにもらいにやってくる。

友人帳を受け継いだ夏目は妖怪たちに名前を返すことにしていた。
相手の姿をイメージして念じ、レイコと同じ血を持つ者の唾液と息により、名前返しは完遂する。
それを実行すると酷く疲れる。
友人帳が薄くなると怒るニャンコ先生の声なんて、どうでもいい。



夜中。
足音が聞こえてくる。
とことで夏目が起きてみると、影茶碗が早速家の中を走り回っていた。つまり近々、家に災厄が訪れるということ。

夏目は学校にてそのことを心配する。溜息も出てしまうものだ。

「どうした夏目。とうとう恋煩いか?」

そう訊いてくるのは西村。
寝不足だと答えると、またエッチな本でも見てたなと言われる。
笹田が二人の話に絡んで来ようとするも、女子はNG。
平和な光景だ。

この町に来て友人ができた。
祖母は人間の友人がほとんどいなかった。だからか、彼女が片っ端から妖怪たちに喧嘩を吹っかけていたのは。


下校途中、夏目は杖を探す老婆を見かけそれを拾って渡してあげる。
何気ない光景。しかし、相手は妖怪であった。

目が悪いその妖怪は、とある妖怪を探す手伝いを夏目に強要しようとする。
その頼みを拒もうとする夏目だが、断れば祟られるという。明日もここで待っていて、来なかったら殺すと。

そう言う老婆のもとから逃げ、夏目は自宅へと帰ってくる。
夏目が祟りを受けていることをニャンコ先生は知り、だから安心してか夏目はそのままぐったり。

夏目は先ほどの妖怪が言っていたことが気になっていた。
影茶碗が走っているのは夏目が災いを持ちこんだからだろうか。
夏目はオババの思いがこもった夢を見る。そこから目覚めたところで……

「来ちゃった」
何その軽いノリ(´・ω・`)

とことで、待ち切れなかったオババがやってくる。
仕方がない。夏目は手伝うことを約束する。



翌日。
夏目はニャンコ先生にオババのことを聞きながら外出する。
小物は気安く近づけないような妖怪だからこそ、彼女は夏目にすがってきたのかもしれない。

そんなオババのもとに到着し、早速彼女の後についていくことに。
その先で、オババは災いを呼ぶと恐れられている妖怪に会ったのだという。
けっこう小さいやつとのことで、夏目でも何とかなるかもしれない。

話し相手の少ないオババは住処の近くにある花の老木を可愛がっていたというが、厄介な悪霊に憑かれ枯れてしまったという。そいつを追い払うには鏡が必要で、それを持っている奴を探しあてた。一度は返り討ちにあったものの、どうしても欲しいと頼みこんだらくれたという。
他のあやかしがその妖怪を恐れていたのは事実で、本人も言っていた。自分は災厄を招くと。人間が嫌いだとも。
結局悪霊は祓えず、鏡を返そうとしたが受け取ってくれず、その代わりに時々会って話すようになった。末に悪霊を祓ってくれたのだという。

オババは夏目の匂いがその者に似ていると言う。
そこで夏目は鏡を見せてもらう。

『微かにさっきから感じる、友人帳の熱』

オババが探しているのは……

てなところで、この前夏目のことを追ってきていた妖怪がやってきて夏目のことを喰らおうとする。
左肩に噛みつかれたところで、ニャンコ先生が斑になって妖怪を追い払う。

夏目は幸いにも怪我なく無事。
良かった……

もちろん友人帳も無事。
それを取り出し、夏目はオババに訊く。

「友人帳に、名前がありますね?」

そう。
オババが会ったのは、夏目レイコ。捜してもいないはずだ。

『我を護りしものよ、その名を示せ。 名を返そう。 受けてくれ……アオクチナシ』


――過去。

あの木の花を愛でるのだけが唯一の楽しみ。そんなアオクチナシは鏡を求め、そこで妖怪が恐れるレイコと出会った。
花を愛でるために果敢に立ち向かおうとするアオクチナシだが、ドジっ子のごとく転んでしまう。そして杖を拾ってくれたレイコに鏡を貰えないかと頼みこむ。
とことで、レイコはそれを譲ってくれる。見たってつける薬もないからと。
どうやら顔にけがをしている様子。アオクチナシはそれを触って確かめ、レイコはそれをくすぐったく感じ笑う。

後日。
鏡を返しに来たアオクチナシだが、もう必要ないからとレイコはそれを拒む。

「鏡を見るのは…嫌いだから」

レイコはよくこの場所に来ていた。
本当はもっと遠くに行ってみたいという彼女を、アオクチナシは自宅へと招待する。
綺麗な花の咲く木があると案内したのは社。そこで初めて、レイコはアオクチナシがあやかしであると知った。僅かに抱いていた希望は崩れ去ってしまった。

名前を訊いてくるアオクチナシに対し、レイコは勝負を持ちかける。
その結果――


勝負に負けたアオクチナシは紙に名前を書いたことを思い出す。
結局は名乗ってくれなかった彼女の名を、今知ることとなった。
夏目レイコ。
彼女がもうこの世にはいないことも……

だから鏡は大切に持っていてくださいな。


夏目はオババと別れる。
帰りの道中、夏目はレイコの心情を推察していた。
オババのことを人だと、人の友人ができたと思った時の彼女はどんなに嬉しかっただろう。また、それが間違いだと気付いた時、彼女はどう思っただろうか。

そんな考えを巡らせて道を下った先。
そこにはオババが気に入っていたであろう老木が立っていた。
画像

今も綺麗に花を咲かせている。それはレイコが悪霊を祓ったからであり、それをおこなったのはオババがあやかしだと知った後。つまりはそういうことなのだ。


夏目は帰宅する。
すると庭では塔子が何かを見つめていた。
そこには茶碗が割れた破片があり、そして夏目は気付く。自分が妖怪に噛まれて何も怪我をしていなかった理由を。

「俺のです。俺のなんです。 とても大事な……」

夏目は茶碗の破片を大事に拾う。

『勝手にやってきて、勝手に去っていく者たち。 でも、一度でも触れあってしまったら、それは誰に気付かれなくても、心を支え続ける…大事な出逢いなんだ』


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