バカとテストと召喚獣にっ! 01問『僕とみんなと海水浴っ!』

旅行に行くのは何人になるか、玲は明久に訊く。
今まさに、吉井明久は窮地に立たされていた。

全員で9人。その人数自体は問題ではない。問題なのは、誰を呼んだのかということ。
雄二、秀吉、ムッツリーニ……までは良かったものの、それ以上のメンバーを明かしづらい状況。玲は明久が女の子と仲良くすることを禁止しているのだから。
翔子は雄二の婚約者と言えば何とかなると考えても、瑞希や美波や愛子は言い訳することもできない。

「ひ……ヒ・ミ・ツ♡」

「アキくん。歯を食いしばって下さい」
「ごめんなさい! 冗談です!」
「正直に言ってくれたら、ご褒美に、チューをしてあげましょう」
ならばと明久は嘘をつく。
「残り4人は宇宙人なんだ」
「アキくん。目を閉じて」
人間も広義に解釈すれば宇宙人だものね。
それでも抵抗する明久を前にし、玲は涙を流す。

「ごめん。でも、兄弟でそんなこと……」
「ムラムラしますね」
「変態だー! 度し難い変態がいるー!」
「本気にしないでください。3割は冗談です」
残り7割は何だろうか。気になるが気にしない方が賢明か。

そもそも明久が誤魔化そうとするのが悪い。とことで、その理由を説明せざるを得ない状況に。
言っても怒らないか。そりゃあもちろん……
「参加者に女の子がいるなんてことでなければ、怒りませんし、女装もさせ…どこ行くのですか、アキくん?」

それで、女の子を誘ったのだとバレてしまう。
こうなればしょうがない。明久は正直な意図を話す。

「姫路さんたちには勉強でお世話になってるし、いつも一緒のメンバーなのに誘わないのも悪いし、泊まりがけになるなんて思ってなかったから……」

ならば仕方あるまい。
今回だけということで、玲から許可が下りる。もちろん、不純異性交遊と認められる行為をしたらば……

「一族郎党皆殺しです」
それ玲も死んでますから(´・ω・`)



海水浴当日。
天気は快晴でメンバーも勢ぞろい。皆で車にて海水浴場へと向かう。

瑞希は今日のために水着も新調したのだという。
買ったばかりだったのにまた新しく買ったのは、サイズが……それ以上は言うまい。

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「ちょっとだけですよ! ほんのちょっとだけ! ちょっとだけ、ぽっちゃりと……」

一方、美波は夏バテでむしろ痩せたのだという。

「胸からね……!」
(´;ω;`)

悩める二人に、気にし過ぎではないかと秀吉がフォローを入れる。
しかしそれは彼女たちにとってイラッとする言葉。どうせ秀吉は順調に胸が成長してグラマーになるのだろうから。
いつも以上に二人が体のことを気にするのは、この場に玲がいるから。

「あの胸が羨ましい」
「あのくびれが羨ましいです…」

玲のスタイルの良さは翔子や愛子も感じていた。実にデンジャーで、エッチな本の紐みたいな水着も着こなせそうだ。

タラリ。
ムッツリーニの鼻から一筋の血が垂れる。

「ちょっと車酔い」

車酔いで鼻血は珍しい。けどそういうこともあるのかな。
玲は用意してきた酔い止めの薬を明久にとってもらおうとする。
明久は玲の荷物からそれを探そうとし……その際、そこに入っていた水着を知ってしまう。
スクール水着(旧型)。わお(´・ω・`)

「姉さん、アウトー!」

身内に度し難いレベルの痛い人がいたと言う明久だが、それを手にしている明久自身も痛いところだ。

「お前は姉のスクール水着に興味あるのか。確かに度し難いな」
ふむ(´・ω・`)

明久は恥ずかしいからできるだけ露出が少ないものを着てほしいと玲に頼んであったという。ならばこうなってしまうのも仕方あるまい。ちゃんと条件は満たしているのだから。
これに比べたら肌の露出なんて何ともなかった。そう主張する明久だが、曲解すればもっと露出のある水着を着てくれというもの。

「明久。エロは自重すべき」
ムッツリーニに言われました(´・ω・`)
雄二はそんな明久の肩に手を置く。

「泣くな明久。お前だって人にバカって言うことあるだろ?」
うむ、納得(´・ω・`)

とにかく、玲は他の水着にすることに決める。
「確かにそれは、バストがキツくてこぼれてしまいましたから」

車の中が真っ赤に染まる。
ムッツリーニ、それこそが君らしい一面だよ(´・ω・`)



いろいろと混乱はあったものの、何とか目的地へと到着する。
絶好のロケーションで、今すぐにでも海に行きたいという気分になるものだろう。

『今日こそは皆にわしを男として認識させるのじゃ。今回は間違えず、ちゃんと男性用のトランクスタイプを買ってきたから、誰にも文句は言わせぬ』

早速着替えたのは愛子。
水泳部の水着と日焼け跡が違うのがまたセクシーだ。

「撮りたければ、いくらでも撮っていいよー。ボクは気にしないから」
「自惚れるな。工藤愛子」
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ふむ(´・ω・`)

「貴様の水着になど、微塵も興味は――」
臨界点突破しました(´・ω・`)

「……これは日射病のせい」
「頑張ったな、ムッツリーニ。28秒だ」
鼻血我慢記録更新。
雄二と明久はそんなムッツリーニを称える。

愛子が近付けば、ムッツリーニの日射病は重度のものとなる。あまりにも陽射しが強いのだから……!

「ムッツリーニくん!」
「来世は、鳥に生まれてきますように……」
「そんな。縁起でもないこと言わないでよ」
「そして空から…女子更衣室を思う存分覗けますように……」
現世の死因からちょっとは学んでください(´・ω・`)



ざざーん。
寄せては返し、返しては寄せる波の音がはっきりと聞こえる浜辺。
明久と雄二の前に、水着に着替えた瑞希と翔子がやってくる。
ふむ(´・ω・`)

ムッツリーニは愛子の水着に興奮して鼻血を噴出した。
そのことを知った翔子は動きだし……

「チョキ」
雄二の鼻の穴にグサリ。

「突然何しやがる!」
「だって、雄二は私の水着に興奮しないといけないから」

そんなことしなくても、確かに瑞希と翔子はスタイルが良くて綺麗。明久、ナイスフォローだ。

「どうせうちはスタイル悪いですよーだ」
美波はそう卑屈になるが、そんなことはない。

「美波だってほっそりしてるし、出るところ出てるし」
「はいはい! うちはバストがほっそりしてお腹が出てますよ!」
曲解しないで(´・ω・`)

さらには秀吉もやってくる……が、その前にライフセーバーの素早いフォローが入る。
だって、秀吉は上を着ていないのだから!
実に素早く的確な対応だ。残念なところではあるけども。

続いて玲がやってくる。
翔子は少しだけ失礼してその胸に触れ、その凄さを実感する。
瑞希もウエストに触れ、目の前にある現実を知ってしまいショックに打ちひしがれる。
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神様って残酷(´・ω・`)

最後に、再び秀吉がやってくる。上にはライフセーバーの服を着て。
ライフセーバーは人命を救うのが仕事。これで、ムッツリーニのように出血多量な人を出す可能性をまた一つ減らした。さすがはライフセーバーだ(`・ω・´)


【第1問】
以下の文章の( )に入る正しい単語を答えなさい。
『分子で構成された固体や液体の状態にある物質において、分子を結集させている力のことを(    )力という』

姫路瑞希の答え
『(ファンデルワールス)力』
教師のコメント
正解です。別名、分子間力ともいいます。
ファンデルワールス力は、イオン結合の間に発生するクーロン力と間違え易いので注意して下さい。


土屋康太の答え
『(ワンダーフォーゲル)力』
教師のコメント
なんとなく語感で憶えていたのだということは伝わってきました。
惜しむらくは、その答えが分子の間ではなく登山家の間ではたらく力だったということです。


吉井明久の答え
『(    努    )力』
教師のコメント
先生この解答は嫌いじゃありません。


むしろ好き(*^ω^*)




スイカ割りがおこなわれる。

今は明久のターン。
瑞希はもっと右だと言い、美波は左だと言い、愛子はもっと前だと言う。
玲は左前方32度、直線距離4.7mだと言い、ムッツリーニはそれと逆方向だと言う。
全員の指示が違う。ならばと、明久は雄二の声に耳を傾ける。そしてスイカの場所がわかる。

「くたばれぇぇぇぇぇぇ!」

明久は実にいいところを狙っていた。
しかしながら、残念ながら僅かなずれではずしてしまう。

「ごめーん、雄二。スイカと間違えちゃったよー」

ならば仕方あるまいと雄二は納得する。明久はあくまでスイカを探しており、その結果なのだから。
さて、次は雄二の番だ。
バットを掴むが、明久はそれを離そうとしない。

「どうした? バットを離せ明久」
「雄二はさっき失敗したばかりじゃないかー」
「一周目が終わったんだ。次は二週目で俺からじゃないか」
「二周目は順番を逆にした方が公平だよ」

せっかくのスイカを飛び散らせてしまうのも勿体ない。一周して皆楽しんだのだから、あとはスイカを食して楽しむのもアリだろう。……が。

「「大丈夫! スイカは絶対に割らないから!」」
何を割るつもりか。
訊かぬ方が良いか。


泳いでもいないのに疲れてしまった。
というところでお昼休憩がやってくる。

女性陣がお昼ごはんを買ってきてくれたのだが、予定より遅くなってしまった。
それは混んでいたというわけではなく、ナンパされてしまったため。
ふむふむ(´・ω・`)

適当にあしらっておけばいいなどと言って食事に手を伸ばそうとする明久と雄二であったが、そんな態度ではダメだと愛子が指摘する。
女心を考えなければ。

瑞希と美波は明久を少し心配させてやろうと画策する。

「ああゆうのって、どこにでもいるから困るわよね」
「そうですね。いつもいつも困っちゃいます!」
チラリ。

「あれ? 二人ともよくナンパされるの?」

予定通り、明久は食いついた。
いつでもどこでも。そう言う二人であったが、その割には慣れていないみたいだったと明久が指摘する。何故こういう時は冷静に判断ができるのか、まったく(´・ω・`)

「鈍くて恋愛に縁のないアキには、わかんないでしょうけどね!」
その言葉に明久も意地になる。

「僕だってナンパぐらい余裕で……」
「余裕で何ですか?」
「余裕で何?」
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怖し((((´;ω;`))))

明久と雄二にはナンパは似合わないしできない。
そう主張する女性陣であったが、明久と雄二にとってはムムムといったところだろう。

納得のいかない二人はその後さらに深刻なダメージを負ってしまう。
視線の先。そこではムッツリーニが逆ナンされているという信じがたい光景があった。
吐血するほどのダメージを負い、二人は気付く。このメンバーでモテないのは自分たちだけではないかと。
んなわけないのだが、冷静さを失っている二人は気付かない。
焦って、ナンパができるのだということを証明しようと、それを試みることに。


後になって思い返すと
この時の僕らは本当に
どうかしていたとしか思えない



ナンパはどうやればいいのか。
それがわからぬ二人は、成功者を真似ようと、ムッツリーニを見習うことに。
写真を撮ろうとしている人をターゲットにし、まず一人目が「良かったら自分が撮りましょうか」ときっかけを掴む。次に二人目が、話題を膨らませて会話を転がせばあとはトントン拍子。
確かにそれはごもっともだが、どのように話題を膨らませるかは二人目が考えること。失敗したらもちろんその二人目の責任。

(´・ω・`)

二人は全力ダッシュで一人目を争う。
とことで、写真を撮ろうとしている女の子のもとに辿り着く。ハァハァ状態で(´・ω・`)

女の子は冷静に、ピッピッピッと3回ボタンをプッシュ。
多分彼女はこう押したのだろう。
1・1・0……と。



明久と雄二はムッツリーニとは違う。
作戦を変更することに。

「相手の容姿を褒めて、そこから打ち解けて仲良くなるというのはどうだ?」

まあ一番わかりやすいアプローチか。
その褒めるという点をどのようにするのかがポイント。
雄二は、比喩表現を使うのだと言い、それに明久も乗る。いざ、リベンジへ!


「お姉さんって、綺麗ですよね」
うむ(´・ω・`)

「いや、本当にスタイル抜群ですよ!」
「僕もそう思います。すっごくいいですよねぇ!」

手ごたえはなかなか。
それでは、決め手の比喩へ、。

「まるで」
「ああ。まるで」

「「まるで、エロ本のヌードモデルみたいだ!」」




夕方。

「あの右、世界を狙えるぜ…」
「きっとあのお姉さん、未来のチャンプだよ。足にきてるもん…」
(´・ω・`)

頬を腫らした二人のもとへ、瑞希たちがやってくる。
ちょっと転んだだけだと誤魔化しつつその場を去る二人だが……それを見送る女性陣の視線が物凄く痛い……


「やっと成功しそうだったのに、雄二が余計なこと言うから!」
「お前がバカなこと言うからだ!」
二人とも絶妙なシンクロを見せていましたが(´・ω・`)

とことで、不毛な争いはやめ、自分たちがうまくいかなかった理由を考察してみることにする。

「思ったんだが、うまくいかないのは、俺たちが本気じゃないからじゃないか?」

相手が好みのタイプではないからと、無意識のうちに自分をセーブしてしまっているのではないかと。言い訳のようにも思えるが、それで納得できるのであればそう思ってなんら問題はないだろう。

そんなところで、二人は夕日に染まる海がとっても似合う素敵な女性2名を見かける。
あの二人をラストに。明久と雄二はナンパを試みることにする。

「じ…実は俺たち、道に迷ってさ」
「その、か、海水浴場を探してるんだけど、どこにあるか…」
ここです(´・ω・`)

そんなおかしな二人の手を取り、女性二人は海へと向かっていく。
とっても素敵な光景。これこそが海の醍醐味とも言えるところか。

足が海水に冷やされ、それは次第に上半身、そして女の子の長い髪まで浸っていき……

「髪の色が……変わった!?」
不吉な予感。

「私は元々こうだから」
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一方は翔子。
ということは、もう一方は……
明久はすぐさま逃げようとするも、その手には既に手錠がかかっていた。

「すまない……明久」

明久の手を取っていたのはムッツリーニだった。
彼もやりたくてやったわけではない。断れば殺される勢いだったから、仕方がなかったのだ。

「右腕一本って……」
「右腕一本かぁ……。痛そうだなぁ……。帰りたくないなぁ……」
「右腕一本以外全部へし折るって」
残るのが右腕一本です(´・ω・`)

味方をしてくれる秀吉も、彼女らの前では無力に等しい。

「明久……今まで楽しかった……」

ムッツリーニは涙を流す。
明久はこれから起こる身の危険に恐怖し、沖へと向かう……



「雄二」
「……はい」
「正座」

ここは海。
でも雄二に断る権利はない。

「……正座」

どうか生きて……(´;ω;`)



【第2問】
問 以下の問いに答えなさい。
海水に含まれる主な成分は水と何でしょう。

姫路瑞希の答え
『塩(塩化ナトリウム)』
教師のコメント
正解です。さすがですね、姫路さん。
他にもマグネシウムを始めとする様々な成分が溶け込んでいますが、塩分が最も多い約3.5%をしめています。


吉井明久の答え
『後悔と懺悔の涙』
教師のコメント
……何があったんですか?


それは本当にごく僅かな成分だが、非常に重いものである(´;ω;`)


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